江戸川区内「ひきこもり」約8000人 半数超が相談せず 区長「ショックな数字」 昨年度調査 40代が最多(9日)共同
東京都江戸川区が2021年度に実施したひきこもりの実態調査で、区内に7919人(7604世帯)のひきこもり当事者がいることが明らかになった。区はこれまで当事者64人を把握済みで、今回の調査結果を含めると、約8000人がひきこもりと判明したことになる。当事者や家族の多くが複数の困りごとを抱えながらも「(行政などに)相談したことはない」との回答も多く、重層的な支援の必要性が浮き彫りになった。(太田理英子)
◆病気、職場になじめず…
調査は、15歳以上で給与収入に課税されていない人や、介護など行政サービスを利用していない人を対象とし、区内世帯の約半数に該当する18万世帯に、昨年7月から今年2月にかけて郵送と訪問で実施。57.2%にあたる10万3196世帯から回答があった。8日に区が調査結果を公表した。区によると、ひきこもりに関するこうした大規模な実態調査は全国的にも珍しいという。
調査で把握した年代別当事者で、最も多かったのは40代で17.1%だった。ひきこもり状態になっている期間は、1年~3年未満が28.7%で最多。きっかけは「長期に療養を要する病気にかかった」「職場になじめなかった」などが目立った。現在の困りごとについては76%が複数項目を上げ、当事者からは「自分の健康」や「収入・生活資金」「家族の健康」との回答が多く占めた。
◆さらに調査を進め、対策を強化する方針
行政などへの相談について当事者の62%と家族の45%が「相談したことはない」と回答。8日に記者会見した斉藤猛区長は「行政としてはショックな数字で、なんとかして充実させないといけない」と話した。
また、区教育委員会は不登校の子ども1113人を把握しており、今回判明した当事者と合わせると、9000人超がひきこもりに該当するとしている。
区は今後、回答した当事者らへの追加調査と、未回答の世帯への再調査を実施する方針。11日から当事者と家族のオンライン交流会を始めるほか、新たな居場所づくりや自立支援の場として、区内での駄菓子屋の運営も検討している。
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