北海道・知床半島沖の観光船「KAZU I(カズ・ワン)」の沈没事故で、第1管区海上保安本部(小樽)が2日、業務上過失致死容疑で運航会社側の家宅捜索に踏み切った。水難事故の立件には運航と事故との因果関係の立証が不可欠だ。今回の事故では出航判断や通信機器の不備などの安全管理体制上の問題が浮上しており、過失責任の所在が焦点になりそうだ。
業務上過失致死傷罪の成立には、①事故の危険を事前に予見できたか(予見可能性)②その結果を回避するため必要な措置を講じたか(結果回避義務違反)-を立証する必要がある。
容疑対象は運航会社「知床遊覧船」の豊田徳幸船長(54)と桂田精一社長(58)だが、海難事故に詳しい田川俊一弁護士は「操船ミスがあったとすれば、船長本人の立証は比較的簡単」とする一方、「出航を許した社長の刑事責任を問うための立証は難しいだろう」と指摘する。
会見での桂田社長の説明などによれば、同社では荒天の予報時にもツアーを実施する「条件付き運航」が常態化。運航基準を定めた「安全管理規程」に違反していた疑いが出ている。
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