AIと心理学で特殊詐欺防止 尼崎市などが実証実験(8日)NHK
特殊詐欺の被害が全国で後を絶たない中、尼崎市などは、AI=人工知能と心理学を組み合わせて被害を未然に防ごうとする全国で初めての実証実験に取り組んでいます。
警察庁によりますと、振り込め詐欺などの特殊詐欺の被害は、去年、全国で1万4461件と、件数としては4年ぶりに増加し、被害額は7年連続で減少したもののおよそ278億1000万円に上っていて、依然として深刻な状況が続いています。
こうした中、尼崎市は、富士通や東洋大学と共同で、AI=人工知能と心理学を組み合わせて、特殊詐欺に直面したときの人間の心身の状態を明らかにする全国で初めての実証実験に取り組んでいます。
実験では、実際に発生した特殊詐欺事件の犯人の音声データを65歳以上の高齢者に聞いてもらい、その際の表情や心拍数といった体の変化をカメラやセンサーで測定し、データを蓄積します。
また、心理状態についてアンケート調査も行い、だまされるときの体や心の反応の傾向を分析します。
そして、尼崎市などは、将来、「だまされそうな状態」をAIが事前に検知する防犯機器や見守りサービスの開発などに生かしていきたいとしています。
尼崎市生活安全課の木下禎章課長は「得られたデータをなるべく早く生かし、特殊詐欺の被害に遭う人が1人でも減るよう、対策を進めたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20220508/2020018033.html
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