北朝鮮、ICBM発射 北海道渡島半島西EEZ内落下―新型か、米全土狙う射程に緊張必至(24日)時事
【ソウル時事】韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は24日、平壌の順安空港一帯から大陸間弾道ミサイル(ICBM)と推定される飛翔(ひしょう)体を発射した。日本の防衛省によると、北海道渡島半島西方150キロの日本海の排他的経済水域(EEZ)内に午後3時44分ごろ落下。岸信夫防衛相は「新型ICBM級と考えられる」と述べた。
鬼木誠防衛副大臣は「飛翔距離が約1100キロ、最高高度は6000キロ以上」と説明。韓国軍もほぼ同様に分析した。防衛省によると、飛翔時間は約71分で過去最長とみられる。高角度のロフテッド軌道で発射したが、通常の軌道なら米全土を射程に収める可能性が高い。朝鮮半島情勢は緊張が一気に高まりそうだ。
岸田文雄首相は訪問先のブリュッセルで記者団に「許されない暴挙であり、断固非難する」と表明。「制裁を含めて、日米、日米韓で連携を取りながら対応する」と述べた。日本政府は大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議。鬼木氏は「航空機、船舶の被害は確認されていない」と語った。
韓国の文在寅大統領は「金正恩朝鮮労働党総書記が国際社会に約束したICBM発射凍結を自ら破棄した」と糾弾した。韓国軍は対抗措置として日本海で「玄武2」地対地ミサイルなど5発を発射する訓練を行った。
サキ米大統領報道官も声明を出し、北朝鮮が「長距離弾道ミサイル」を発射したとして、国連安保理決議違反だと強く非難した。ミサイル発射の即刻中止を求め、米国との対話に応じるよう呼び掛ける一方、日韓防衛のため「あらゆる必要な措置を取る」と強調した。
北朝鮮は2017年11月、ICBM「火星15」を発射し「国家核武力の完成」を宣言。初の米朝首脳会談を控えた18年4月に「信頼醸成措置」として核実験とICBM試射停止を表明していたが、今年1月に金総書記が見直しの検討を指示していた。
北朝鮮は、21年1月の党大会で射程1万5000キロ級のICBM開発方針を示していた。今年4月15日の故金日成主席生誕110年を前に軍事的成果を誇示し、体制の引き締めを図り、韓国での保守政権誕生を視野に、米韓をけん制する意図があるとみられる。
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