沖縄でM8巨大地震の可能性 政府調査委が長期評価 与那国周辺ではM7級「30年以内に90%以上」(26日)共同
【東京】有識者で構成する政府の地震調査委員会(委員長・平田直東京大名誉教授)は25日、南西諸島周辺などでの海溝型地震に関する長期評価(第2版)を公表した。南西諸島周辺でマグニチュード(M)8の巨大地震が起きる可能性があると指摘。与那国島周辺では今後30年以内にM7級の地震が起きる確率は「90%以上」と評価した。沖縄本島に近い南西諸島北西沖でも同規模の地震が「60%程度」の確率で発生するとしている。(東京報道部・新垣卓也)
委員会は2004年に初版を公表。11年の東北地方太平洋沖地震(M9、東日本大震災)を機に、評価対象の範囲や地震規模を見直し、第2版を作成した。
過去の地震の記録や、ある事象が発生する確率を示す数式などを用いて発生率を試算している。
第2版では、与那国周辺でM7~7・5程度の地震が起きる確率について、10年以内に70%程度、30~50年以内に90%以上と算出。初版では、30年以内にM7・8程度の地震が起きる確率を30%程度としていたが、対象範囲を拡大したため確率が上がった。
南西諸島北西沖で、10年以内にM7~7・5の地震が発生する確率は30%程度。30年以内に60%程度、50年以内に80%程度と評価した。初版では想定規模がM7・5以上だったため「不明」としたが、規模や範囲を見直して算出した。
地震によって生じる津波の水位などは評価していないが、今後検討する。
第2版では新たに、与那国を含む南西諸島周辺でM8程度の巨大地震が起きる可能性も試算したが、データが乏しいため「不明」とした。
1771年に八重山諸島で最大約30メートルの津波があった「明和の大津波」も評価対象に加えたが「津波の記録はあるが主因は明らかでないため、地震活動として評価することが困難」と結論付けた。
委員会は今後の課題について「海底の堆積物や隆起の痕跡など過去の大地震のデータ収集により、地震の解明を進めていくことが重要」と強調。南海トラフと南西諸島周辺の海溝が連動する超巨大地震などに関する科学的知見は「不十分」とした上で「新たな知見やデータの収集・整理を図り、評価が可能となれば実施する」との方針を示した。
第2版では初版と同様、巨大地震が想定されている南海トラフに隣接する日向灘周辺の地震活動も評価している。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/932098
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