東京都葛飾区で令和2年3月、赤信号を無視して軽ワゴン車で交差点に進入し横断歩道を渡っていた小学5年、波多野耀子(ようこ)さん=当時(11)=と父親をはねて死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪に問われた元配送業、高久浩二被告(69)の裁判員裁判の論告弁論公判が14日、東京地裁(西野吾一裁判長)で開かれた。検察側は「身勝手な動機で態様も悪質だ」として懲役7年6月を求刑、弁護側は「深く反省しており、懲役5年以下の刑が相当」と述べ結審した。判決は22日。
検察側は、争点となっている被告が赤信号を認識した地点について「仮に弁護側が主張する(事故現場により近い)地点であっても、すぐにブレーキをかければ安全に停止できた」と指摘。「停止可能だと知りながら車線変更のためにあえて進行しており、信号を殊更に無視した場合に当たる」として危険運転致死傷罪が成立すると主張した。
耀子さんの命日にあたるこの日の公判では、論告に先立ち両親が意見陳述を行った。母親は「耀子が亡くなり、作る料理も洗濯物の数も何もかもが変わってしまい、毎日が苦しい。なぜ少しでもブレーキを踏んでくれなかったのか」と声を詰まらせた。
父の暁生(あきお)さん(44)は「被告の信号無視は無差別殺人に匹敵する行為で、絶対に許せない。このような事件を再発させてはならず、(法定刑の上限となる)懲役20年に処していただきたい」と訴えた。
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