精神科病院での虐待相次ぐ 「起こりやすく発見されにくい」識者指摘(29日)朝日
認知症の患者への性的虐待が疑われる事案などがあったとして、大阪府が、東大阪市の精神科病院「阪本病院」(胡谷(こたに)和彦院長、312床)を精神保健福祉法に基づいて指導していたことがわかった。病院も朝日新聞の取材に、不適切な事案があったことを認めた。精神科病院での虐待はなくならず、識者は「(虐待が)起こりやすく発見されにくい」構造を指摘する。
府は、匿名の情報提供を受けて、昨年7月に立ち入り調査を実施。府によると、職員への聞き取り調査の結果、認知症病棟で、職員が入院患者に対し、乳首をさわるなどの性的行為▽車いすの前輪をあげて走行する乱暴な対応▽命令口調や叱責(しっせき)するような言葉遣いの不適切発言――などが確認されたという。それぞれの行為の時期は特定できていないが、10人程度の職員が何らかの不適切事案に関わったとみている。府は、事態を防げなかった病院の体制に問題があるとして、昨年10月に改善計画書を提出させた。厚生労働省にも事案を報告し、今後は改善に向けた病院の対応を検証する。
病院も、府の指示で独自調査を実施。府は個別事案の詳細を公表していないが、病院の調査では、看護補助の男性が、認知症の男性患者の性器や胸をさわったことを認めた。男性は「コミュニケーションの一環だった」と説明し、自主退職した。被害を受けた患者の特定はできていないという。
この男性以外の14職員についても、患者が乗った車いすの前輪をあげる▽呼び捨てで患者と話す▽食事を無理に口に入れる――などの不適切な行為が聞き取り調査で確認されたとして、退職した1人を除く計13人を厳重注意した。
胡谷院長は「患者様とご家族様にご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げる」とのコメントを出した。病院によると、院長は府の調査が始まるまで事態を把握していなかったといい、院内の通報ルートの確立や人権研修などで再発防止を図るという。
https://www.asahi.com/articles/ASQ3X6QZZQ3CPTIL02H.html
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