大阪府警が今春、特殊詐欺の捜査に専従する「特殊詐欺捜査課(仮称)」を新設する方針であることが2日、府警関係者への取材で分かった。警察庁によると、特殊詐欺捜査に特化した課は全国の警察に現在設置されていない。暴力団などの組織が関与した特殊詐欺の被害は後をたたず、府警は専門知識や捜査経験の豊富な捜査員を集め、対策を強化する考えだ。
これまで府警では、知能犯を捜査する捜査2課内に「特殊詐欺対策室」を設置し、約70人態勢で特殊詐欺の捜査にあたってきた。新設の課は約100人態勢に拡充し、従来の対策室のメンバーに加え、暴力団など組織犯罪に関して捜査経験のある捜査員らを投入する方向で検討している。
全国の昨年1~11月の特殊詐欺の認知件数は1万3053件、被害総額は約243億円。大阪府内の同時期の認知件数は1413件、被害総額は22億2400万円超で、件数は前年同時期より4割近く増えた。
特殊詐欺は、暴力団などの組織が会員制交流サイト(SNS)などで実行役を募り、高齢者から多額の現金をだまし取るケースが多い。府警は昨年11月、特殊詐欺事件に組織的に関与した疑いがあるとして、電子計算機使用詐欺などの容疑で東京都新宿区の指定暴力団「極東会」本部事務所を家宅捜索した。
府警幹部は「特殊詐欺でだまし取られた金銭は、暴力団など犯罪組織の資金源となっている実態がある。特殊詐欺は組織犯罪という視点を捜査に取り入れ、対策を強化したい」と話している。
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