抗がん剤誤投与、乳児死亡 静岡県立こども病院 昨年1月に医療事故(17日)共同
静岡市葵区の静岡県立こども病院は16日、昨年1月に小児がんを患った県内の乳児=当時3カ月=に対して静脈内投与する抗がん剤を誤って髄腔(ずいくう)内に投与する医療事故を起こしたと明らかにした。乳児は同年11月に死亡した。同病院は薬剤の確認不足などが事故の要因になったとし、県庁で記者会見した坂本喜三郎院長は「患者と家族に心からおわび申し上げる。正確に検証し、安全体制と安全の文化を築き上げたい」と謝罪した。
同病院によると、乳児は乳児急性白血病で、集中治療室で治療を受けていた。静脈内に投与する予定だった薬剤を、医師が誤って背骨に囲まれた髄腔内に投与した。刺激が強く髄腔内に投与してはいけない薬剤で、乳児は神経系の障害が進行して自発呼吸ができなくなり、その後、症状が悪化して死亡した。
同病院は事故の要因として、看護師から医師へ薬剤を受け渡す際に双方が薬剤の呼称確認を怠ったことや、抗がん剤投与の実施頻度が少ない今回の集中治療室のような場所で投与する場合の具体的な薬剤管理のルールが定められていなかった点を挙げた。
再発防止策として、薬剤投与前の確認事項を定めたマニュアルの整備と周知、抗がん剤の取り扱いに関する教育の徹底を掲げた。髄腔内に投与する薬剤が入った注射器には、他の経路で投与する薬剤と識別できるシールを貼ることなども示した。
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