「はぁ?何の話か」逮捕方針を伝える報道にとぼける町長 混乱の町役場(15日)共同
沖縄県竹富町発注の海底送水管更新工事を巡り、町長の西大舛高旬容疑者(74)が13日、官製談合防止法違反などの容疑で逮捕された。「まさか」-。日曜の早朝、役場に集まった町幹部は驚きを隠さなかった。一夜明けた14日、出勤した職員は一様に硬い表情。現職町長の逮捕という重大事件に、町民は「ショックだ」と嘆く。一方、町関係者からは「町長には以前からうわさがあった」と、業者との癒着を指摘する声も漏れる。(八重山支局・粟国祥輔、社会部・砂川孫優、矢野悠希)
「多大な心配とご迷惑をお掛けしていることを、心から深くお詫び申し上げます」。町長の職務代理者を務める大浜知司副町長は14日午前11時半、報道陣に求められる形で記者会見し、頭を下げた。
事件に発展した町の指名競争入札には「適切な手順を経て執行された入札だと理解している」と、正当性を主張するかのように強弁する場面も。
入札では、事前公表されていない最低制限価格が入札額とほぼ一致した。関係者は「6~7億円の大きな事業。情報が漏れていたとみるほかない」と切り捨てた。
■ ■
前日、町は大混乱した。
「はぁ? 何の話か」
13日午前7時ごろ、逮捕の方針を伝える報道を把握した町幹部が電話で伝えると、西大舛容疑者はけむに巻いた。再び携帯を鳴らすと不通に。程なく任意同行のニュースが駆け巡り「何がどうなっているのか。逆に教えてほしい」と記者に嘆いた。
午後1時半ごろには、警察の車両3台が役場に乗り付け、スーツ姿の捜査員10人以上が家宅捜索を開始。約5時間半後、段ボール約20箱分の資料を押収した。西大舛容疑者は八重山署で逮捕され、午後3時55分ごろ、石垣空港に連行され民間機で本島に移送された。
両手に手錠をされ、胴体に腰縄が巻かれた状態で機内へ乗り込む姿を報道で見た70代の町民は「私利私欲のない人だと期待していたが、哀れだ」と一言。一夜明けた14日朝、石垣市の町役場には職員が続々と出勤した。一様に表情をこわばらせ、取材には「何も言えません」。町民から情報提供を求める電話が終日、鳴り響くなど重苦しい雰囲気に包まれた。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/910725
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