日本を代表するトヨタ自動車の取引先がサイバー攻撃とみられるシステム障害によって、全工場の停止を余儀なくされるという異例の事態となった。企業を狙ったサイバー攻撃は世界的に激化しており、特に電力やガス、鉄道など、生活に欠かせないインフラを担う企業の警戒は高まっている。中でも「ランサムウエア(身代金ウイルス)」と呼ばれるデータを暗号化して使えないようにして、復旧と引き換えに金銭を要求する手口が主流となっている。
国内でもサイバー攻撃の被害は相次ぎ、令和2年には、ゲームソフト大手「カプコン」が攻撃を受け、取引先や社員などの個人情報を大量に盗まれたほか、自動車大手「ホンダ」も攻撃を受けた。
昨年はゼネコン大手「鹿島」の海外グループ会社がサイバー攻撃を受け、内部情報が流出。ハッカー集団が情報を盗んだとしてインターネット上に犯行声明を出し、金銭を要求した。
海外でのサイバー攻撃はさらに深刻だ。昨年5月には、米石油供給大手「コロニアル・パイプライン」がランサムウエアによる攻撃を受け、約1週間にわたり操業停止に追い込まれた。米東海岸ではガソリンの買いだめや在庫切れが相次ぎ、混乱が拡大した。
ブラジルに本拠を置く食肉加工世界最大手「JBS」の米国拠点でも昨年5月にハッカー集団からサイバー攻撃を受け、加工工場の稼働が一時停止に追い込まれた。同社は1100万ドル(約12億円)の身代金を支払った。また、昨年3月にはマイクロソフトの企業向け電子メールソフト「エクスチェンジサーバー」がサイバー攻撃を受け、全世界で被害が続出した。
https://www.sankei.com/article/20220228-MQZELQGO2JI65IXORCJUGS45A4/