「鉢合わせても何事もなかったように逃げる」泥棒常習77歳「人生考え直したい」(24日)共同
近年、刑法犯の検挙者数は減少傾向にある。だが、このうち再犯者の割合は増え続け、2020年は全国で5割近くを占めた。行政も民間も出所者の職と住居の確保などを進めるが、それでも再び犯罪に手を染める例が後を絶たない。盗みを繰り返して生きてきた男の公判を通じ、更生の難しさを考えさせられた。(千葉翔大)
「被告人を懲役4年に処する」。2月18日、神戸地裁姫路支部で裁判官が告げた。住所不定、無職の男(77)は、常習的に夜間、他人の家に侵入し盗みを働いたとして、常習特殊窃盗罪に問われた。公判では「立ち直る機会があればもう一回、自分の人生を考え直したい」と話していた。
判決などによると、昨年12月2日午前3時ごろ、兵庫県高砂市内の民家で住人男性(39)の財布から現金6667円を盗んだ。金額の目標を10万円に設定していた男は、その後も室内を物色。物音で気付いた男性に、自宅近くの路上で取り押さえられた。初公判で罪状認否を問われた男は「間違いありません」と認めた。
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検察官の冒頭陳述などによると、男は高校を卒業後、勤めていた会社を半年で退職。以来、定職に就かず、空き巣を繰り返してきたという。同様の盗みを働き、昨年10月までの約5年間、関東地方の刑務所で刑に服した。
出所後は刑務作業で得た報奨金28万円を手に、東京都内の更生保護施設や知人宅を転々とした。同11月に神戸市内に移り、生活保護を申請。審査を待つ間、NPO法人の支援を受け、同市内の旅館に宿泊した。食事や洗濯などの生活費として1日1500円分のクオカードを受け取り、必要最低限の生活環境は整っていた。だが、再び犯罪に駆り立てられた動機を公判で問われ、「おいしい物を食べたり、ギャンブルをやったりしたい」と口にした。所持金は競艇などに費やし、6千円ほどに減っていた。
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https://www.kobe-np.co.jp/news/touban/202202/0015087204.shtml
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