伊藤詩織さんの訴え再び認める 「性行為の合意なかった」 山口敬之氏に330万円支払い命じる 東京高裁控訴審(25日)共同
ジャーナリスト伊藤詩織さん(32)が、元TBS記者山口敬之氏(55)から性暴力を受けたとして、1100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(中山孝雄裁判長)は25日、性暴力があったと認め、山口氏に慰謝料など約330万円の支払いを命じた。一方、伊藤さんが著書などで山口氏の名誉を毀損したとして、伊藤さんに55万円の支払いを命じた。(望月衣塑子)
一審の東京地裁は「酩酊状態の伊藤さんに対し、合意がないまま性行為に及んだ」と認定。山口氏が判決を不服として控訴していた。
控訴審判決では、伊藤さんが受けた性暴力について一審判決を支持。ただ、伊藤さんが著書で「山口氏にデートレイプドラッグを盛られた」などとした表現に真実性は認められないとして、この表現を名誉毀損だとした山口氏の主張を認めた。
21年9月の控訴審の口頭弁論で、伊藤さんは「警察に届けた段階で、刑事司法の裁きを望んだが、逮捕は直前で取り消され、かなわなかった。刑事司法の不透明な対応に左右され、性被害がなかったことにされるのに危機感を抱き、顔と名前を出して発信を決断した」と心境を明かした。
その上で「どんな事件でも『被害者側に沈黙させる方が、被害者のためによい』とされる社会なら、今後も誰かが長期間苦しむ。被害者が司法で守られ、おとしめられるような事がないことを願う」と、涙ながらに訴えていた。
一方、山口氏も意見陳述し「伊藤さんは、すし屋に行って翌朝まで記憶がないと言う。自ら飲みすぎて悪酔いし、記憶をなくした酔っぱらいなのに、『デートレイプドラッグを盛られた』とされ、(山口氏が)怪しげな薬を盛る卑劣な人間にされた。人生1度もそんなことをしたことはない。薬を盛ったなら証拠を示してほしい」と主張。さらに「ありもしない事実を振りまき、私はあなたのうそに社会的に殺された。高裁では、真実に目を向けて頂きたい」と訴えていた。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/156301
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