群馬県民の警察官 強い信念持ち仕事全う 高崎署刑事第2課刑事係長・丸茂真一警部補 (14日)産経
群馬県警の刑事部門で20年余勤務し、うち13年は暴力団捜査に携わってきた。誰もが認める暴力団捜査のエキスパートだ。
平成15年1月に発生した前橋市の「三俣事件」。暴力団抗争からスナック店内にいた元組長を狙った2人が銃を乱射、居合わせただけの一般市民3人を含む4人を射殺し元組長ら2人に重傷を負わせた凄惨(せいさん)な事件だった。これが、暴力担当刑事としての出発点となった。
「3月に機動捜査に配属となり、そのまま事件の特別捜査本部に入れられた」。右も左もわからない。先輩の暴力担当刑事に従い、夜遅くまでの取り調べや昼も夜もない捜査を続けた。「関東近県を駆けずり回ったという記憶とともに、ひたむきに取り組む先輩の姿からは、誰かがやらなくてはならない仕事だと教えられた」と振り返る。
その後も、稲川会共和一家と松葉会大久保一家対立抗争に伴う銃発砲事件(21年)、前橋市内スナック拳銃発砲事件(23年)、全国一斉偽造カードによるコンビニATMでの窃盗事件(30年)などを捜査、解決に貢献してきた。
「暴力団が関わっていればどんな事件でもやらなくてはならない部署」という特殊性もある。暴力団関係者から「夜歩くとき、気を付けたほうがいい」と言われたこともあった。「人間だから、怖い。だが、暴力団に対峙(たいじ)する強い姿勢を持ち続けることが大事」と言い切る。
水上町(現・みなかみ町)出身。親類が経営する地元のガソリンスタンドによくパトカーが給油に来ていた。「警察官の存在が身近にあったこともあり、親類の勧めで警察官採用試験を受けた」。初任地は、周りから「静かで穏やかな所」と言われた富岡署。ところが、配属された翌日には郵便局強盗が発生。「聞き込みなどに追われる中で、全然静かでも穏やかでもないという気分になったのは覚えている」と笑う。
「与えられた仕事を、その時、その時で全力でやるしかない」-そんな信念で警察官人生を過ごしてきた。だから後輩には「興味を持ち、好奇心を持ち、意欲を持って愚直に仕事をやってほしい」と心から願う。
受章を聞いて「まさか自分がもらえるとは思っていなかったので正直、驚いた」と思った。同時に先輩や同僚、後輩ら周りのサポートに対する感謝の念が沸々と湧いた。特に同い年の妻、しのぶさん。「義父がやはり刑事だったせいか仕事に理解があることが最もありがたかった」。「残りも暴力担当刑事ひと筋でやりたい。退職後は旅行に行くとか、少しは女房孝行をしなくては」。すこぶる愛妻家の一面も見せた。
https://www.sankei.com/article/20211013-E5AYEYM2BVKOXLIXAICORS2MZE/
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