日本大学の付属病院の建て替え工事をめぐる背任事件で、医療機器の契約でも日大側に損害を与えた疑いが強まったとして、東京地検特捜部が背任容疑で元日大理事の井ノ口忠男容疑者(64)=同容疑で逮捕=と大阪市内の医療法人グループ「錦秀会(きんしゅうかい)」前理事長の籔本雅巳容疑者(61)=同=を再逮捕する方針を固めたことが25日、関係者への取材で分かった。勾留満期の27日にも再逮捕する方向で最終調整を進めている。
関係者によると、日大医学部付属板橋病院(東京都板橋区)では今年春以降、海外メーカーのCT、MRIなどの医療機器計7台のリース契約を締結。医療機器をめぐる一連の取引の際に、籔本容疑者の側近が代表取締役を務めるコンサルタント会社を介在させ、同社に1億円以上送金した疑いがあるという。
コンサル会社が医療機器の選定や納入に関与した実体はなく、特捜部はコンサル会社への送金分が日大側の損害にあたるとみて、背任容疑での立件が可能と判断したもようだ。医療機器の契約は日大から委託を受けた関連会社「日本大学事業部」(世田谷区)が担い、取締役だった井ノ口容疑者が主導した。
また、両容疑者は、板橋病院の電子カルテのシステムを更新する契約でも、籔本容疑者の側近が関与する別のコンサル会社を介在させ、日大に約5600万円過大に支払わせた疑いがある。一部がコンサル会社に送金されたとみられ、特捜部が資金の不透明な流れの解明を進めている。
https://www.sankei.com/article/20211026-QVHKVU54P5KQPMLD7JSUS7SZFM/