神戸市北区の路上で平成22年、私立神戸弘陵学園高校2年の堤将太さん=当時(16)=が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された当時17歳のパート従業員の元少年(28)=愛知県豊山町=の指紋が、現場近くで見つかった凶器のナイフから検出されなかったことが5日、捜査関係者への取材で分かった。指紋が拭き取られていた可能性もあり、捜査長期化の要因となった。
元少年は当時、現場周辺に住んでいたとみられるが、高校には通っていなかったという。兵庫県警神戸北署捜査本部は同日午後に元少年を送検。堤さんとの接点や関係性について捜査を進める。
捜査本部によると、犯行に使われたのは刃渡り約10センチの調理用ナイフ。事件発生から6日後、神戸市北区筑紫が丘の犯行現場の南西約100メートルの側溝で見つかった。ナイフの刃から検出された血痕が堤さんのDNA型と一致したため凶器と特定。ナイフは近くのスーパーで販売されていたものを、男の客が購入したことが店の防犯カメラ映像などから分かっている。
捜査関係者によると、このナイフから元少年の指紋は検出されず、これまで購入客の特定にもいたっていなかった。堤さんが何らかのトラブルを抱えていたとの情報もなく、当時は通り魔的犯行の見方も浮上していた。
元少年の逮捕容疑は22年10月4日午後10時45分ごろ、現場の路上で、堤さんを刃物で刺し、殺害したとしている。
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