東京五輪期間中(7月23日~8月8日)に、首都高速道路の渋滞が68~96%減少していたことが、警視庁のまとめで明らかになった。選手や大会関係者らの輸送を円滑に進めるため、一般車両の日中の料金を1千円上乗せする「ロードプライシング」が効果を発揮したとみられる。首都高から一般道に流れたような顕著なデータもみられなかった。警視庁幹部は「交通対策について、求められた役割を果たすことができた」と話している。
警視庁などは、選手や大会関係者らの「円滑な輸送と都市活動の安定を図ること」を基本方針に交通の諸対策を実施した。首都高では都心方向の料金所レーンを制限して流入を抑制。外苑や晴海など計4カ所の入り口は常時閉鎖し、それでも混雑が解消できなければ別の入り口やジャンクションでも規制をかけた。
さらに、7月19日から日中(午前6時~午後10時)に自家用の普通車や軽自動車、二輪車の通行料金を一律1千円上乗せする「ロードプライシング」を実施し、混雑減少を図った。
その結果、警視庁によると、首都高では大会期間中の17日間全てで、新型コロナウイルス禍の影響がなかった2年前の平均と比べて渋滞が減少。減少率は最小が7月29日の68%で、最大が開会式翌日の7月24日と閉会式前日の8月7日の各96%だった。
土日祝のほとんどが9割減で、平日は7割以上減少した日が大半を占めた。警視庁幹部は「ロードプライシングや入り口閉鎖、利用を控えてほしいという呼び掛けに協力してもらえた結果だ」と受け止めている。
一方、警視庁などは、一般道でも大会関係車両の専用通行帯などを設置。競技会場周辺の信号調整や、通行禁止といった交通規制を細かく実施した。
これにより、一部の一般道では時間帯によって混雑する状況もみられたが、23区全体をみると、17日間のうち11日間で、コロナ禍前の2年前との比較で渋滞が減少した。減少幅は2~48%だった。逆に増加した6日間をみても、増加幅は大半が10%以下で、最大でも25%だった。
一般道は増減を繰り返していることから、警視庁幹部は「分析は難しい」とするが、当初懸念されたような首都高を避けた一般道の大渋滞などは、一部を除き顕著にはみられなかった。警視庁幹部は「パラリンピックも緊張感を持って臨みたい」と話している。
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