新型コロナウイルスに感染し意識不明に陥った新潟県加茂市の会社社長、大湊陽輔さん(59)が、医療機関の懸命の治療で死の淵から生還を果たした。しかし、待ち受けていたのは「あの会社の近くを通ると感染するかもしれない」といった誹謗(ひぼう)中傷だった。大湊さんが取材に応じ、医療従事者への感謝の気持ちや誹謗中傷について語った。
命の恩人
大湊さんは、木製インテリアなどを製造する創業約150年の老舗「大湊文吉商店」(加茂市)の社長を務める。昨年12月、商談などで都内に3日間滞在。マスク着用やこまめな手指消毒などを徹底し、食事も大半がコンビニ弁当で、都内にある滞在用マンションで一人で食べた。
入念な対策にもかかわらず、東京から帰宅後、37・6度の熱とのどの痛みが出る。保健所の指示でPCR検査を受けたところ、同月26日に陽性と判明、翌27日に新潟市秋葉区の病院に入院した。入院時の診断は軽症だった。
入院2日後の29日、容体が急変。血液中の酸素の量(酸素飽和度)が86%と、呼吸不全の目安とされる90%を下回った。感染者に適切な治療を行うために設置された県患者受入調整センター(PCC)が動き、人工呼吸器や人工心肺装置(ECMO)などが整った同市中央区の新潟市民病院に転院させた。
大湊さんは「迅速な対応があったから私の命は救われた。医師不足が深刻な新潟では普段から、県と医療界の連携が図られている。PCCには感謝しかない」と振り返る。
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