炎天下で「体はボロボロ」 五輪警備員が語る過酷な長時間労働 「国の一大事業」圧力に?(30日)共同
新型コロナウイルス禍の緊急事態宣言下で開催されている東京五輪。その会場で、民間警備員が過酷な労働環境の改善を求めている。長時間労働に猛暑が加わり、健康リスクは高まる一方だ。建設工事でも労働問題が相次いだ五輪。現場にしわ寄せがいく背景に、何があるのか。(木原育子、中山岳)
◆賃金説明もなく、丸2日連続勤務も
「どんな賃金体系になるかの説明もないまま、五輪の警備に突入した。疲れてボロボロですよ」。40代の男性警備員が、東京都内の五輪会場での経験を話した。会場に出入りする車や人の誘導を担当。炎天下で立ち続け、顔や腕は赤黒く日焼けした。
連日30度を超す猛暑で、特にアスファルト上の体感温度はそれをはるかに超える。だが、大会組織委員会から支給される制服は空調装備も付いていない。ただでさえマスクを着けているため呼吸しづらく、ぬらしたハンカチを首に巻いている人もいる。
日なたの担当になったら、水分補給以外に暑さ対策はない。仲間内で時間を決めて交代で休んでしのいだが、「疲れは取れなかった」という。
つらいのは、人手不足で、決められた勤務時間以外にも追加業務を求められることだ。他の従業員に迷惑がかかるなどとされ、丸1日半、丸2日と連続で働く人もいる。休憩所はあるが、横になって寝ることはできず、短い休憩時間に座ったまま仮眠するしかない。「五輪期間中に追加で働いた際の賃金の説明も受けていない。断れる性格の人はまだいいが、断りきれず働かされ続けている人もいる」
◆PCR検査なく「不安しかない」
追い打ちをかけるのが、新型コロナウイルス感染者数の増加。五輪選手には頻繁にPCR検査が実施されるが、警備員にはない。ワクチンを打ちにいく時間もなく、男性は「不安しかない」と言葉少なだ。
全国から集められた警察官と別に、競技会場や選手村などに配置されている警備員。無観客開催で屋内の仕事が減る一方、交通誘導などは必要な人数がさほど変わらないとされる。関東地方の会場を担当する警備会社の社長は「競技会場によって、警備の負担に差が出ていることは考えられる」と話す。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/120419
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