再逮捕の近大元教授 大阪府警が情報把握後も検査依頼(17日)産経
長年にわたって大阪府内の司法解剖を担ってきた近畿大医学部法医学教室の元主任教授、巽信二容疑者(66)=懲戒解雇=が、大学から経費を詐取したとして詐欺容疑などで逮捕された事件で、巽容疑者が経費を詐取したとする情報を把握していたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。その後も近大に司法解剖を依頼し続け、解剖の検査料をだまし取られたほか、警察庁長官から民間人に対する最高位の表彰も贈っていた。府警は、昨年10月の段階では詐取疑惑が「明確ではなかった」としている。
巽容疑者がこれまでに逮捕されたのは、近大から経費計約3800万円を詐取したとされる事件と、府警から解剖の検査料計約5100万円を詐取したとされる事件。このうち近大からの経費詐取について、関係者が昨年10月、府警に情報提供した。
府警は「情報提供の内容については答えられない」としているが、複数の府警関係者によると、府警では、近大内部の疑惑であり内部調査の経緯を見極める必要があるなどと判断。近大への解剖依頼停止などの措置は取らなかった。
一方、巽容疑者は今年3月で定年退職する予定だったが、引き継ぎの過程などで近大が詐取疑惑を把握。府警に被害を相談し、巽容疑者を懲戒解雇した。府警も3月から近大への解剖依頼を停止したが、経費や検査料の詐取は2~3月まで続いた。
2月には、長年にわたって捜査に貢献したなどとして、府警の推薦で警察庁長官から警察協力章が巽容疑者に贈られたが、7月に異例の取り消しとなった。警察幹部は「最初に疑惑を把握した段階で、踏み込んで内容を確認すべきだった」と話している。鑑定結果影響なし約40年間にわたり、大阪府内で計約4千件の司法解剖に携わってきた巽信二容疑者。解剖で実施する検査について、実際には実施していない検査を行ったなどとする虚偽の報告書を府警に提出していたことが明らかになった。解剖結果の信頼性も懸念さ
れるが、府警は解剖結果から作成される鑑定書を調べた結果、死因や事件捜査に影響を与える虚偽記載はなかったとしている。

司法解剖では薬毒物、ウイルスなど複数の検査を実施するが、あらかじめ項目ごとに単価を決め、府警と大学が契約を締結。解剖終了後、大学側から府警に検査内容の報告書などを提出すると、解剖の委託費が大学に支払われる。
平成27年4月から今年2月までの間の司法解剖について、府警が改めて調べたところ、大半で報告書に検査数を水増ししたり、架空の検査項目を記載したりしていたことが判明。
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