地元漁師「不明者見つける」 流木の海越え、土砂の海岸で―熱海土石流(15日)時事
静岡県熱海市伊豆山地区の住宅地をえぐった土石流は急斜面を走り、約2キロ離れた伊豆山港まで到達した。「行方不明者が見つかるかもしれない」。同港を拠点とする漁師の一人、金子友一さん(55)は港近くの海岸で、今も連絡が取れない住民らを捜し続けている。
土石流が発生した3日、陸上に引き上げてあった仲間の漁船は土砂にまみれた。幸い、金子さんの船は難を逃れ、同日、港で見つかった2人を海上保安庁の船まで搬送する作業を手伝った。
あれから10日以上経過したが、港に寄せた土砂の撤去は進まない。「陸から近づくのは、まだ危険だ。でも、自分には港に入る手段がある」。臨時で自船を係留している熱海港から捜索に通う。
海面には多くの流木や木くずが浮かび、「強く接触したら船が壊れる危険がある」。注意深く船を操り、がれきや流木を避けながら伊豆山港へ着け、土砂に埋もれた海岸で懸命に手掛かりを捜す。気付くと4時間が過ぎていることもあるという。
これまでに見つけたのは、アルバムなどに挟んであった写真計約100枚。泥などを水ですすいで乾かした。「結婚式、七五三など節目の大切な思い出が詰まっている。持ち主に返却してあげたい」と話す。
伊豆山港を再び使用するには、海底にたまった土砂をすくい上げて取り除く作業が必要だ。「しばらく漁ができない状態が続く」と顔をしかめた金子さんは「不明者が見つかることが復興への第一歩。自分ができることをやっていく」と汗を拭った。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071401160&g=soc
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