群馬県内に3カ所ある児童相談所が令和2年度に受理した児童虐待に関する相談件数が、前年度比27%増の2286件に上り、統計を取り始めた平成12年度以降過去最多を更新したことが、群馬県のまとめで分かった。初の2千件台となる。県は今年4月1日付で施行した児童虐待防止条例をもとに取り組みを強める。
相談件数は12年連続で増加を続ける。過去10年の推移では、23年度の647件から27年度に初の1千件台に乗った。直近では、令和元年度が前年度比約31%増の1799件。2年度も3割近い増加となっており、増加ペースが加速している。
県は虐待への社会的関心の高まりに加え、新型コロナウイルスの感染が拡大した2年度はテレワークの普及などにより在宅時間が増えたことに伴い、近隣・知人からの通報などが前年度比約1・6倍の453件と増加。全体の件数を押し上げたと分析している。
相談の内訳は、言葉による脅しなど「心理的虐待」1382件▽殴る蹴るなど「身体的虐待」539件▽食事を与えないなどの「ネグレクト(育児放棄)」330件▽性的虐待35件―だった。
被害者は小学生801人、3歳~未就学児594人で両者で全体の6割超だった。主な虐待者は、子供に身近な実母が最多の46%を占める1058件に上った。
県は児童虐待の社会問題化に対応し、「県虐待から子どもの生命と権利を県民全体で守る条例」を今年度に施行。親権などの乱用禁止や、被害者の安全確認は原則24時間以内に実施することなどを規定している。
https://www.sankei.com/article/20210628-YI3F4UZEX5LLPFEKWIHLGYOHHQ/