電車内での痴漢を撲滅しようと、警視庁などは1日から「痴漢撲滅キャンペーン」を始めた。東京都内では痴漢容疑者の6割以上が電車内や駅構内で摘発されており、通勤・通学時間帯が突出して多い。警視庁は15日までの期間中、都内の鉄道事業者らと連携し、取り締まりや啓発活動を強化する。
警視庁と渋谷署、JR東日本などの鉄道事業者らは1日、通学時間帯に合わせて午前8時半から、京王井の頭線渋谷駅の乗り換え通路で、駅利用者らに痴漢防止を呼びかけた。警視庁の防犯アプリ「デジポリス」の活用を促すチラシを同封したマスクケースなども配布した。
アプリは「痴漢です 助けてください」と画面表示される機能を搭載。画面をタップすると「やめてください」という音声が流れ、痴漢に遭った際に、声を上げなくても周囲に助けを求めることができる。
生活安全総務課の重成浩司課長は「被害者から目を背ける傍観者を減らすこともポイント。助けを求められたら一言声を掛けて助けることを文化にしていきたい」と活用を促している。
警視庁によると、令和元年中に摘発された痴漢は約1780件。そのうち45%が電車内、19%が駅構内で発生している。時間帯別では、通勤・通学時間帯の午前7~9時ごろが400件以上と突出した。
ただ、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響もあり、電車内で発生した痴漢は元年の約670件に対し、2年は約250件と大幅に減少。今年も4月末までで約70件と減少傾向にある。
しかし、重成課長は「気温が上がり洋服が薄手になるためか、これからの時期は痴漢被害が増える傾向にある」と指摘。「コロナ禍で奨励されている時差出勤は、痴漢被害防止の観点からも非常に有効。是非検討してほしい」と述べた。
https://www.sankei.com/article/20210601-GKQUSMAR4BNDTKSOFVDC36MCRA/