あおり運転の厳罰化などを盛り込んだ改正道交法が昨年6月30日に施行されて以降、今年5月末までの、同法のあおり運転の摘発が95件に上ることが30日、警察庁への取材で分かった。厳罰化1年で一定の抑止効果が働いたとみられる一方で、危険行為をする運転者が後を絶たない現状も浮かび上がる。
あおり運転は、平成29年に神奈川県の東名高速道路で、あおり行為がきっかけで後続車に追突され、一家4人が死傷した事故を受け、厳罰化の議論が加速。昨年6月に改正道交法が施行され、あおり運転を「妨害運転」と規定。他の車の通行を妨げる目的での「急ブレーキ」や「進路変更」、「追い越し」など10項目を規制した。懲役刑を含む罰則を設け、行政処分も強化された。
警察庁によると、妨害運転で摘発された95件のうち、最も多かったのは「急ブレーキ禁止違反」で24件。次いで「進路変更禁止違反」18件、「車間距離不保持」16件などだった。
「著しい危険」とされた妨害運転の摘発29件のうち、最も多かったのは「急ブレーキ禁止違反」と高速道路での駐停車といった「高速自動車国道等駐停車違反」でそれぞれ8件。次いで「進路変更禁止違反」の6件だった。
あおり運転と認定しなかったが、車間を詰めすぎる「車間距離不保持」の交通取り締まり件数は4111件(今年1月~5月末)で、前年同期比1164件減。警察庁の担当者は「あおり運転の摘発などで抑止効果が働いた」とみている。
https://www.sankei.com/article/20210630-FE4PLYRTJJMXPDE6QP4SQEWGFQ/