警視庁管内体感治安レベル２

首都東京体感治安（４、５日　単位・レベル）
器物損壊の検挙が増加
【治安うんちく】

　器物損壊―懲役は３年以下だし罰金も３０万円以下でしかも親告罪。日常茶飯事に起きているものの、得意事件を除いては余り報道されない。
　愛知県安城市の病院で先月、出入り口のドアガラスを割ったとして６６歳の男が器物損壊容疑で愛知県警に逮捕された。動機が新型コロナウイルスのワクチン接種の予約をめぐる問題というからニュース価値は抜群だった。
　さらに、選挙も近いことからか岐阜県高山市では政治活動用ポスターを破ったとして、７０歳の無職の女が逮捕され、大阪市内では立憲民主党の政治活動用ポスターが切り裂かれるなどの被害が相次いでおり、警察は器物損壊の疑いで捜査している。実はこの器物損壊の検挙が増えている。
　…　…　…　…　…
　警察庁によると令和３年４月現在の器物損壊の認知件数は１万８４１３件。検挙件数は２７１２件で前年同期に比べて２１８件の増加だが…
　検挙件数のランキングは東京の３１１件、大阪の２３０件、愛知の１８８件、兵庫の１８７件、埼玉の１７５件などと続く。前年に比べて増加したのは岐阜県が７１件も増えて９１件になり、これに神奈川が４６件増の１５８件、石川が２９件増の３９件、埼玉が２８件増の１７５件、広島が２５件増の８９件などとなっている。
　ところがこの事件―検挙率が低い。なんと１４．７㌫なのだ。最も高かったのは石川の５２．７㌫。２位以下は和歌山の２８．７㌫、神奈川の２８．３㌫、鳥取と島根の各２６．７㌫と２割台なのである。
　低くなると徳島の３．０㌫、愛媛の７．２㌫、高知の９．２㌫と一桁台が続き、これに茨城の１０．８㌫、鹿児島の１０．９㌫と続く。検挙件数トップの東京は１２．２㌫だった。被害者と因果関係もない事件も多く、捜査が困難なのだろうか…
　首都東京体感治安は「レベル２（ブルー）」とする。

【悪質商法はうそつき】（警察庁標語）
（う）まい話を信用しない
（そ）うだんする
（つ）られて返事しない
すぐに契約しない
（き）っぱり、はっきり、断る

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