DV被害者が「仲間」に語る 動画チャンネル開設(25日)西日本
虐待やドメスティックバイオレンス(DV)に遭った女性を支援するNPO法人「アコア」(福岡市)は今月、被害を受けた当事者の証言動画を配信するチャンネルを動画投稿サイト「ユーチューブ」に開設した。虐待やDVの被害者は「自分が悪い」と思い込まされ、被害の自覚すらないことが多い。当事者が肉声を上げることで、今まさに声を奪われ暴力に苦しむ被害者を力づけ、体と心を守るための行動を促す。
アコアは、パートナーや養育者から身体的、精神的、性的暴力を受け心的外傷後ストレス障害(PTSD)などに苦しむ被害者が集まり、ミーティングなどを通じて互いに回復を支え合う。和根崎いくえ代表ら支援者も被害の当事者だ。
チャンネル名は「エンパワーチャンネル」。エンパワーは人を力づけるという意味だ。動画は1本10~20分間程度。女性7人が1人ずつ出演し、インタビュー形式で被害体験や現在の心境などを語る。個人が特定されないよう顔をぼかすなどしている。今月末までに12本を公開する予定だ。
ある女性は交際した男性からの暴力を告白。男性は交際開始直後から「早く子どもが欲しい」と強引に性行為を迫ったが、妊娠した途端、態度が一変。中絶を強要して何度も腹を蹴ったり、階段から突き落としたりした。女性は逃げ出し、安全な場所でその男性との子を産み、育てたという。
動画では男性に子どもを強制的に認知させ、養育費も支払わせた方法を紹介。「怖いかもしれないが、加害者側の逃げ得にさせない方法はある」と話した。
30代のもまいさん(仮名)は10歳の時、同居していた母親の恋人から強姦された。母や祖母に助けを求めたが取り合ってもらえず、絶望。虐待は14歳まで続き、15歳で家を出た。今は2人の子どもと暮らす。PTSDに苦しみ、虐待を受ける前の自分には戻れない。だが「自分をだめだと思わないで。支援につながってほしい」と呼び掛けた。
動画で語られるのは忌まわしく消したい記憶だ。それでも当事者たちが語るのは、被害者のつらさが分かるから、誰かの力になりたいからだという。和根崎代表は「語ることは過酷な過去を生き延びてきた自分を肯定すること、自身へのエンパワーでもある」と話した。 (川口史帆)
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