脱北者から家族への送金“中抜き”急増 北朝鮮当局、国境封鎖で困窮(28日)西日本
【ソウル池田郷】韓国で暮らす脱北者が北朝鮮に残る家族らに送金する際、中国人ブローカーと北朝鮮内の協力者に3割前後の手数料を取られた上に、北朝鮮当局者にも残金の3~5割を中抜きされる事例が急増している。50代の男性脱北者が27日、西日本新聞に実態を証言した。北朝鮮は長引く経済制裁に加え、新型コロナウイルス感染防止のため中国との国境を封鎖したことで経済的に困窮。当局が水面下の金の流れに対する監視を強めているという。
証言によると、北朝鮮の家族らに金を送る場合はまず、中国人ブローカーが韓国内に持つ銀行口座に振り込む。中国にいるブローカーはインターネット銀行のアプリで入金を確認し、北朝鮮内の協力者に連絡。協力者は現地で依頼者の家族らと連絡を取ってひそかに会い、手数料を差し引いた金を渡す。このような事例が最近多いという。
北朝鮮では国家安全保衛省に属する当局が電波探知機で国際電話を監視し、中国や韓国の相手との通話や、会員制交流サイト(SNS)のやりとりを把握。送金の事実が確認されれば、当局者が「罰金」などと称して現金を上納させるが、男性はこの現金が賄賂になっているとみている。
男性は北朝鮮の家族と直接連絡できるため、自分が送った金が最終的にいくら家族に渡ったかを毎回確認できる。中国人ブローカーから北朝鮮内の協力者に現金が直接渡ることはないが、両者間には貿易などを通じた関係が構築されており、後日払いを前提にした「売り掛け」のような取引関係が成立しているという。
韓国内の脱北者は約3万5千人。韓国の北朝鮮人権情報センターなどが、うち414人を調査した結果、2020年は110人が北朝鮮の家族らに送金していた。総額は約2億9978万ウォン(約2800万円)で、19年から1442万ウォン減少した。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/685325/
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