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2020年11月 1日 (日)

コロナ便乗詐欺「怪しい業者との取引避けて」被害防止を(1日)西日本

 新型コロナウイルスの影響でリモートワークや非対面取引が広がる中、新しいビジネス様式に着目し、企業を狙う詐欺が発生している。テレワーク需要を口実に取引を装って商品をだまし取ったり、オンライン商談で身分を偽ったりする手口があるという。信用調査会社は「詐欺師は、コロナ禍で業績悪化に悩む心理に付け込んでくる」と注意を促している。
 関東地方のある企業のホームページ。電化製品や食料品の販売業をうたい、自社のオンラインショップへのリンクも備える。会社概要には複数のメガバンク支店を取引先として挙げ、海外貿易など多角的な事業展開をアピールする。
 「ここは当社が認定する『パクリ屋』の一つ。もっともらしい内容で盛業に見せかけ、相手を信じ込ませます」。東京商工リサーチ東京支社の黒崎洋平上席部長が強調する。役員欄にはインターネットを利用した詐欺との関わりが指摘された人物の名前があり、業務内容の大半は虚偽とみられるという。
 パクリ屋とは代金後払いで商品を取引し、支払いをしないまま計画倒産などで行方をくらます詐欺師の呼称。以前からある手口で「取り込み詐欺」とも呼ばれるが、最近はコロナ禍に便乗した詐欺が発生している。
 同社に相談が寄せられているのが、テレワーク需要を背景にした手口だ。「ウェブ会議のシステム構築のため、パソコンの注文が殺到している」などとすり寄り、OA機器を大量発注する。最初は現金決済するが、相手を信用させた段階で後払いに変更。負債をためて倒産し、商品をだまし取るという。「詐欺師にとってコロナは暗躍のチャンス。飛び込みの営業依頼や新規取引に安易に乗らないで」と黒崎部長。
 急速に浸透する非対面取引も、詐欺師に狙われる懸念がある。
 オンライン不正検知に取り組むアクシオン(東京)によると、テレビ電話などを使って客に対応するリモート接客やオンライン商談が浸透し、互いに対面しないまま取引する事業者が増えている。この風潮を逆手に取り、本物と見分けの付かない偽造免許証や偽造在留カードを示して相手を信用させ、取引の代金未払いのまま音信不通となるなどのトラブルが懸念されるという。
 担当者は「偽造免許証はネット上で出回っており、簡単に手に入る。オンラインで取引相手の身元を確認する際、本人確認書類を画像でチェックするだけでは不十分」と指摘する。
 被害を防ぐため、どんな点に注意すればいいのか。黒崎部長は「地方の中小企業や、飲食店などコロナ禍で打撃を受けた業種が狙われやすい。1年以内に役員の入れ替えや不自然な商号変更をしていないかなどを確認し、怪しい業者との取引は避けてほしい」と呼び掛ける。 (山下真)
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/660071/

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