盗難相次ぐ豚や牛、目的は 北関東で大がかりな犯行(31日)日経
栃木と群馬、茨城県で家畜盗難が相次ぎ、7月上旬から今月28日までに豚約680頭、子牛8頭、ニワトリ28羽の被害が確認された。前橋市の養豚場では一度に豚約400頭が盗まれ、短時間で運び出す大がかりな犯行も。密売か食用か。目的も判然とせず、畜産家らは怒りと不安を隠せない。
前橋市や太田市など4市7養豚場で豚計約670頭の被害があった群馬県。県警によると、盗まれた豚は人がいない夜間、主に生後2~4カ月の子豚が狙われた。
出荷時期の生後6カ月には体重120キロに達し農家でも動かしにくいが、子豚は40キロほど。一部の現場には豚の血痕が残され、JA前橋市の担当者は「その場で殺し持ち去った可能性がある。あまりにも残酷」と話す。
県警幹部は「育てるにはえさ代がかかる。育てて親豚にして売るのではなく、肉として食べるのだろう」とする見方を示す。ただその場合でも専門的な知識や技術が必要で、
処理する場所を確保するのは簡単ではない。
栃木県足利市では6~8月、2つの牧場で3回にわたり計6頭の子牛が盗まれた。防犯カメラには車から降り立った2人が子牛の脚を持ち、逆さづり状態で運ぶ姿が。子牛は抵抗せず、だらんとしている。映像では、男らは約10分間で手際よく3頭を連れ去った。
被害に遭った「鶴田ファーミング」の鶴田一弘代表取締役(57)によると、6月下旬に子牛2頭が盗まれ、牛舎内と周囲に計8つの防犯カメラを設置した直後に再び被害にあった。鶴田さんは「大切に育ててきたので、家族を失ったような気持ち」と肩を落とし、一方で「まだまだ食べるところもろくにない子牛なのに……」と目的が見えない犯行に苦悩していた。
栃木県の畜産関係者は、映像に残る様子から「麻酔など何らかの方法で意識を失わせたのでは。正規ルートで販売するのは難しく、インターネットの裏サイトなどで肉として流通するのだろう」と推測した。
盗難に伴い、豚熱(CSF)など感染症拡大への懸念もある。群馬県の山本一太知事は27日の記者会見で「消毒もせず外部から人が入ってくるのは危険。非常に深刻な事態だ」と危機感を示した。〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63224450Q0A830C2CZ8000/
« 定額給付金でなりすまし詐欺 急造システム、確認に穴(31日)日経 | トップページ | 90歳男性宅に強盗 消防職員装いドア開けさせる 東京・新宿(31日)産経 »
「窃盗事件」カテゴリの記事
- 高級サボテン窃盗で男逮捕、6点で62万円相当 ネットオークションで発見、男を特定(17日)共同(2022.05.17)
- 航空貨物から現金窃盗疑い 書留コンテナ搬送の男逮捕―警視庁(13日)時事(2022.05.13)
- 自宅に止めていた軽トラックが突然走り出し…追跡5分、運転していた23歳男を現行犯逮捕 北海道大空町(10日)TBS(2022.05.10)
- レジ横の棚からたばこ万引き 防犯カメラなどで割り出した27歳男を逮捕 実は男は先月も… 苫小牧市(10日)TBS(2022.05.10)
- シラスウナギ密漁、岡山で相次ぐ 1キロ100万円超、県外に販売か(9日)朝日(2022.05.09)
« 定額給付金でなりすまし詐欺 急造システム、確認に穴(31日)日経 | トップページ | 90歳男性宅に強盗 消防職員装いドア開けさせる 東京・新宿(31日)産経 »
コメント