熊本豪雨1カ月、地元に仮住まい見つからず 避難なお1400人超、借り上げも不足(4日)時事
記録的な豪雨に襲われた熊本県南部で、居住地域外での仮住まいを余儀なくされる被災者が、少なくとも約230世帯に上ることが分かった。豪雨は4日で発生から1カ月。1400人超が避難所で生活を続けており、県は仮設住宅の建設に着手した。ただ、親戚宅などに避難している住民も多く、住宅需要の増加が見込まれる。
山間部の球磨村や八代市坂本町では、国道の寸断などで仮設住宅の用地選定が難航している。球磨村は仮設住宅約320戸の確保を目指すが、建設に適した土地が見つからず、20キロ以上離れた場所に計約170戸を整備するという。
自宅平屋が浸水したバス運転手の舟戸美良さん(56)=球磨村渡=は入居の遅れを懸念し、民間賃貸を借り上げる「みなし仮設」を選択した。当初は空き物件がなく、親戚を頼りにようやく見つけたという。
八代市の不動産会社トヨオカ地建によると、同市坂本町や球磨村は持ち家に住む高齢世帯が多く、担当者は「もともと賃貸物件がほとんどない」と話す。地域外から八代市の平野部にみなし仮設を求めた被災者は約60世帯に上り、「今後、公営住宅などの抽選に漏れた人の申し込みが増える可能性がある」と指摘する。
球磨川の氾濫で県内最大の3775棟が床上浸水した人吉市は、被災者向けに市営住宅を供給するが、初回30戸の募集に対し、504世帯の応募があった。着工済みの仮設住宅は144戸にとどまり、市は「民間賃貸と合わせて確保する」としている。
住宅需要の把握も遅れている。県の7月末のまとめでは、避難所外に身を寄せる避難者は1000人超とされるが、八代市は独自調査で、こうした避難者が市内に約1500人いると推定する。県すまい対策室は「罹災(りさい)証明の申請を基に確認を進めている」とするが、どれだけ住宅が必要か分かっていないのが実情だ。
総務省消防庁によると、7月末までに九州全体で確認された豪雨による死者は76人。熊本県が65人と最も多く、他に大分県が5人、長崎県3人、福岡県2人、鹿児島県1人。3人が行方不明のままとなっている。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020080300690&g=soc
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