権力と記者の距離感どう考える? 賭けマージャン問題、識者に聞く(22日)西日本
東京高検検事長の賭けマージャン問題で、権力と記者の「距離感」に批判が集まっている。どう考えるべきか、識者に聞いた。
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原点に立ち返れるか
畑仲哲雄・龍谷大教授(ジャーナリズム論)の話 取材対象者との接触は、信頼関係の構築と癒着のせめぎ合いになる。権力者と向き合う記者は緊張関係を絶対保たなければならないし、取り込まれないのが大原則。今回は明らかに癒着であり、論外だ。
「どこまでなら許されるか」という単純な線引きは存在しない。記者としての行為を永遠に問い直し続けるしかない。その際、上司や業界関係者にどう受け取られるかではなく、市民社会の判断に重きを置くべきではないか。
社会の倫理観や道徳観が緩やかに変わり、記者にも清廉潔白で聖人君子のような姿を求める風潮が強まってきた。記者も既得権益者として見られ、市民社会からチェックされる対象になっている。何を期待されているか、記者たちが原点に立ち返る必要がある。 (聞き手は金沢皓介)
「分岐点」は批判記事
ジャーナリストの大谷昭宏氏の話 新聞は戦時中、国に都合のいいことしか書かなかった。公式発表だけに頼っては、権力監視という報道の役割は果たせないとの教訓だ。内情を知る関係者から情報を取ることは重要な意味を持つ。
私も新聞記者時代、刑事と酒を飲み、マージャンもした。口の軽い刑事などいない。何度も通ううちに少しずつ信頼関係を築ける人も現れる。当局が明らかにしない不祥事を独自に書けたのは、そうした取材相手がヒントをくれたからだ。
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