自衛隊中東派遣に影 哨戒機部隊の活動中断も―新型コロナ(4日)時事
新型コロナウイルスの世界的流行が海上自衛隊の中東地域での活動にも影響を及ぼし始めた。海賊対処や情報収集任務に当たるP3C哨戒機部隊は、拠点のあるジブチで交代部隊が入国できず、一時的な活動中止に追い込まれる可能性が出てきた。護衛艦部隊も集団感染への備えは不十分で、防衛省や外務省が対応に追われている。
P3C哨戒機部隊は現在2機態勢で、ソマリア沖アデン湾での海賊対処と、シーレーン(海上交通路)の船舶の安全確保のための警戒監視活動を兼務。1月下旬から活動しており、4月末にも次の部隊と交代を予定する。 しかし、感染拡大を受けジブチ政府は3月末、全ての国際線の発着を停止した。河野太郎防衛相は3日の衆院安全保障委員会で、「プランAからZまでさまざまなケースを想定している。Zは撤収になろうかと思う」と指摘。ジブチ国内で病院や交通機関が機能不全となるような最悪のケースも念頭に、活動の一時的中断や打ち切りも含め、対応を検討していることを明らかにした。
米空母「セオドア・ルーズベルト」の艦内で集団感染が発生し、グアムでの停留を余儀なくされたように、ウイルスは艦船活動にとって大きな脅威。アラビア海などで情報収集任務に当たる海自艦「たかなみ」はPCR検査キットも搭載しておらず、護衛艦部隊にも感染への懸念が高まる。6月上旬に部隊交代を控えるが、補給のための寄港時にも下船できず、隊員のストレスもたまっている。
河野氏は、日本や他国の部隊が撤収すれば地域が不安定化し、「日本の物資輸送にも影響が出る」と指摘。政府は活動規模を縮小してでも、海賊対処や警戒監視を継続する考えで、事態の推移を注視しながら対処方針を定める方針だ。
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