詐欺被害者や出し子、皮膚温で見抜け 座間署が銀行で実験(10日)共同
後を絶たない特殊詐欺の被害に歯止めをかけるため、座間署はサーモグラフィーカメラを使った独自の実証試験を、市内の金融機関で始めた。緊張や興奮時に上がるとされる皮膚温を測り、来店客が被害者や特殊詐欺グループの一員かを見極める。有効性を確認した上で導入を検討する考えで、署は「現場で特殊詐欺を見破る新たな判断材料を見いだしたい」と説明している。
署がサーモグラフィーカメラを設置したのは、ゆうちょ銀行座間店(座間市相模が丘1丁目)。店内の窓口と現金自動預払機(ATM)の2カ所に設置した。
特殊詐欺では、現金を振り込むよう求める電話が自宅にかかり、振り込む理由を口外しないよう口止めされるケースが少なくない。そこで署は専門家から意見を聞くなどし、「被害者は予期せぬ電話に動揺して体温が一時的に上昇、金融機関の職員に事情を隠すことでさらに発汗する」との仮説を立てた。うそ発見器と同様、体温の変化に着目して異常状態の有無を判定できると推察し、サーモグラフィーなどの製品を取
り扱う「TFFフルーク社」(東京都港区)から機器の提供も受けた。

店内のATM横に設置されたサーモグラフィーカメラ。36度を超えると、モニターに赤く表示される=ゆうちょ銀行座間店
実験では、窓口やATMを利用する来店客の顔付近の皮膚温を検知し、モニターで熱分布を確認。36度以上だった場合、職員が署に連絡する。特殊詐欺グループで現金を引き出す役の「出し子」を見抜くためにも活用できる可能性がある。
署によると、2019年に管内で起きた特殊詐欺件数(速報値)は前年比1件減の43件。ただ、被害額は約2500万円増の約8700万円に上った。
署生活安全課は「『私は絶対にだまされていない』と言い張る高齢者も珍しくない」と説明。署が配布した被害防止用のチェックリストに基づいて金融機関の職員らが質問しても、被害者が虚偽の回答をして役に立たなかったケースもあるという。 実証試験は2月28日まで行われる。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-240234.html
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