新幹線3人殺傷あす判決 「被告、孤独による自己防衛」専門家分析(17日)共同
東海道新幹線で昨年六月、乗客の男女三人を殺傷したとして殺人や殺人未遂などの罪に問われた無職小島一朗被告(23)の裁判員裁判の判決が十八日、横浜地裁小田原支部で言い渡される。「刑務所に入りたかった」と公判で繰り返した小島被告。犯罪を正当化するような発言を、若者や少年の非行に詳しい愛知教育大の折出健二名誉教授(教育学)は「孤独による自己防衛」と分析する。 (丸山耀平)
「子どもの頃から刑務所に入りたかった」「無期懲役を狙った」「有期刑になって社会に出たら必ずまた人を殺す」。公判で小島被告は被害者や遺族らに謝罪のそぶりすら見せず、時に再犯の可能性までも口にして刑務所に入ることに執着する発言に終始した。
事実関係に大きな争いはなく、量刑が争点となっている。検察側は死刑求刑も検討したが、他人からないがしろにされると誤解する「猜疑(さいぎ)性パーソナリティー障害」のほか、生い立ちも動機に影響したとして、無期懲役を求刑した。
公判での被告の特異な言動を、折出氏は「異常に見えるが、他者不信から孤独感に陥り、自己を世間から遮断させて初めて自分を守れるという自己防衛が支えになっていることが分かる」と分析する。
無期懲役にこだわる態度について「家族や友人らがいる社会には、二度と戻りたくないという意思の表れ」とみる。そこに最大の問題点もあると指摘。「社会参加させる機会が学校や職場、地域になかった」
折出氏は、歪(ゆが)んだ自己防衛を肥大化させない社会的な支援の必要性を訴える。「孤立など問題を抱える若者にとって、聞き役になれる他者がそばにいることは、大きな支えになる。話を聞いてもらえることは、チャレンジにつながる。一歩踏み出すための関係づくりはこれから、大きな意味を持ってきている」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201912/CK2019121702000271.html
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