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2019年12月31日 (火)

2019年12月31日 (火)

警視庁管内体感治安レベル2


首都東京体感治安(31、1日 単位・レベル)
令和の課題は?
【治安うんちく】
2009_1228_222559212_20191231204201Th3 明けましておめでとうございます。 

 令和元年11月にこんな悲しい事件が起きてしまった。
 福井県敦賀市道口の住宅で、住人の会社役員(70)と無職の父(93)、母(95)の3人が遺体で発見されたが、犯人はなんと、介護のため同居する71歳の会社役員の女だった。動機は介護疲れとみられている。
 さらに、特殊詐欺の被害者をみると7割以上は高齢者というから、令和の時代の犯罪対策は高齢者という犯罪弱者対策だろう。
 そういえば、令和元年に「8050」問題というのがあった。「耳慣れないが何事か」と調べてみたら、80代の親と50代の引きこもりの子供が同居する問題で、事件に発展する事例も多いというのだ。
 万引きなどに走る高齢者が多くなっているが、こうした高齢の犯罪者を救うため東京都では電話による「高齢者よろず相談」を設けている。昭和に生まれて平成そして令和と3時代を生きていると、高齢者にまつわる特殊詐欺の被害を聞くたびにむなしさを感じる。
 警察庁によると、令和元年の特殊詐欺被害者を年齢別でみると最も多いのは70歳以上の女性で全体の58.3%を占めた。これに男性の70歳以上が13.7%と全体の7割以上は70歳以上の高齢者。中でもオレオレ詐欺に至っては8割が70歳以上の女性なのだ。
 詐欺だけではない。元年11月現在の刑法犯を見てみると、年代別刑法犯認知件数で80歳以上が被害者となった事件認知件数は前年より12件増の211件。70歳代の3件増の316件と続く。その他の年代はほとんどが減少しているのだ。
 被害者だけではない。警察庁の現存する数字でみると平成20年の凶悪犯の65歳以上の検挙者数は367人だが、同30年は408人とやはり増加しているのだ。
 東京都が「よろず相談」を設置した要因となった万引き。平成29年の80歳以上の検挙者数は8108人で前年より79人少ないが過去10年間では2番目に多い数字なのである。
 令和元年に誕生した子供数が120年前の統計開始以来、初めて90万人を割るなど減少傾向に転じ、生が死を大幅に下回っている。これではますます少子高齢化は続く。よって犯罪被害防止対策も変わるだろう。
 首都・東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。


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