コールドケース解決へ『糸』つなぐ 警視庁特命捜査対策室、発足10年(19日)産経
「コールドケース」と呼ばれる未解決事件の専従捜査班として警視庁に全国で初めて発足し、10年となる「特命捜査対策室」が、これまで21事件を解決していることが明らかになった。関係者の記憶が薄れ、文字通り「冷たく」なった10年以上前の事件の現場を再現し、証拠書類を洗い直す。3月に退職した専従班の元捜査員は、「事件解決につながる細い『糸』をつないでいくのが自分たちの使命」と話す。
現場を「作る」
平成18年12月、東京都新宿区のマンションで当時生後11カ月の女児が義父の男に暴行され、その後死亡した事件。女児を診察した医師が「虐待疑い」の所見を示していたものの、男は過去2回の任意聴取で「娘はこたつから落ちた」と否認。目撃者もなく、捜査が行き詰まる中で昨年3月、見直しに乗り出したのが特命捜査対策室だった。
1つ目の壁は、事件発生から10年以上がたち、現場の状況が変化していたことだった。再現実験をしようにも、部屋にはすでに別の住人がおり、当時室内にあったこたつも同型のものは販売中止となっていた。
現場がないなら、作るしかない-。捜査員らは部屋の壁や床の材質を調べ、実寸大の模型を作製。さらに、リサイクルショップで同型のこたつを探し出し、こたつから落ちた場合や、暴行を受けて壁や床に衝突した場合の女児の頭部への衝撃を調べた。
当時の医師の診療記録についても最新の知見で補強するため、乳幼児の頭部外傷に詳しい医師ら11人に意見聴取を実施。頭部損傷の状況を分かりやすくするため、当時のコンピューター断層撮影装置(CT)の画像を基にした3D画像も作製し、11人全員から「頭蓋骨の複数の亀裂は、事故ではあり得ない」との見解を得た。
「自分がやった。罪を償いたい」
昨年11月、3回目の聴取で男は暴行を認め、傷害致死容疑で逮捕された。その後黙秘に転じたが、同罪で起訴された。
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https://www.sankei.com/affairs/news/190419/afr1904190042-n1.html
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