杉並女性殺害 ベランダ手すりに血痕…追いかけ刺したか (28日)読売
東京都杉並区下井草のアパートで住人の保育士、照井津久美さん(32)が殺害された事件で、ベランダの手すりに血痕が付着していたことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、部屋に侵入した犯人がベランダに逃げる照井さんを後ろから包丁で刺したとみて、調べている。
窓ガラス 破った跡
警視庁幹部によると、27日に行われた司法解剖の結果、照井さんは背中の左肩付近を包丁で刺されており、深さ約15センチの傷が確認された。傷は胸にまで達しており、死因は失血死と推定されるという。
捜査関係者によると、アパートの大家の男性が26日正午過ぎ、照井さんが2階の自室のベランダから「警察を呼んで」などと助けを求めているのを目撃。近くにいた郵便局員に110番を頼んでいる間に、その姿は見えなくなっていた。
警察官が駆けつけた際、照井さんは背中に包丁の刃が刺さった状態で、部屋のベランダ近くの床に倒れていた。ベランダの手すりには血痕が付着し、隣室のベランダとの間仕切りの一部が壊れていた。警視庁は、ベランダに逃げて助けを呼ぼうとした照井さんを犯人が追いかけ、後ろから刺したとみている。
一方、照井さん宅のベランダ側の窓ガラスのクレセント錠付近が割られ、周囲に焼けた痕跡があった。バーナーなどでガラスを熱した上、工具などで突き破って部屋に忍び込み、帰宅直後の照井さんと鉢合わせたとみられる。空き巣などの侵入盗に多い手口で、警視庁は、過去に起きた空き巣事件との関連を調べている。
玄関の鍵は開いており、犯人はベランダから侵入し、逃走する際は玄関から出たとみられる。アパートの廊下や外階段には微量の血痕があり、犯人が照井さんともみ合った際に負傷した可能性があるという。
30歳代前半で身長1メートル60~65くらいの男がマンションから逃げる姿が目撃されており、警視庁は、周辺の防犯カメラを解析し、男の行方を追っている。
乳児院に10年勤務 大学時代「非常に優秀」
照井さんは札幌市の公立高校を卒業後、2005年に仙台市の東北福祉大に入学。同大によると、心理学などを学ぶ総合福祉学部福祉心理学科に在籍していた。大学では吹奏楽部に所属していたという。大学関係者によると、照井さんの学生時代を知る教授らは「非常に優秀だった」と話しているという。
照井さんは大学を卒業後、上京し、10年前から杉並区内の乳児院に勤務していた。乳児院は、養育困難などの理由で家庭から保護された0~2歳児を育てる児童福祉施設で、保育士が交代でおむつ替えや哺乳、寝かしつけなどを行っている。
冬にはクリスマス会や新年会、5月にはこいのぼり作りなどの行事があり、子どもたちと楽しく過ごしていたという。
同僚の女性によると、照井さんは仕事への責任感が強く、主任を務めていた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190328-OYT1T50103/
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