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2019年2月20日 (水)

道仁会系組事務所、代理訴訟で禁止 地裁久留米仮処分決定 県の助成初適用(20日)西日本

 福岡県久留米市東町にある指定暴力団道仁会大平組の事務所について、県暴力追放運動推進センターは19日、福岡地裁久留米支部から使用差し止めの仮処分の決定が出され、組員の立ち入りや会合が禁止されたと発表した。近隣住民が暴力団対策法に基づく「代理訴訟制度」を活用、センターが仮処分を申し立てていた。費用は、組事務所に関する訴訟を支援する県の助成制度が初めて適用される。
 センターと県警によると、大平組は道仁会の2次団体。事務所はマンションの一室にあり、2001年から使用していた。複数の近隣住民から委託を受けたセンターが今月4日に仮処分を申し立て、同13日に使用差し止めの決定が出た。
 代理訴訟制度は13年施行の改正暴対法で導入。国家公安委員会が認定した「適格団体」が住民の委託を受け、暴力団事務所の使用差し止め請求訴訟の原告となることができる。同制度を使った暴力団事務所の使用差し止め決定は全国で12件目。九州では16年9月の指定暴力団山口組系一道会の事務所(福岡市中央区)に続く2件目となる。
 道仁会は06年5月、会長交代を発端に九州誠道会(現浪川会)と分裂し、両団体の間で抗争が激化。大平組を巡っては07年11月、当時の組長が久留米市内で射殺される事件が起きた。両団体は暴対法に基づく「特定抗争指定」が全国で唯一適用されていた。14年に指定は解除されたが、両団体は組織を立て直して活動を活発化させているという。
 センターは「県警とともに関係者の保護対策に万全を期し、事務所の完全撤去に向け取り組む」としている。県は17年度、500万円を限度に暴力団事務所の使用差し止めに関する訴訟費用を助成する制度を創設。今回の申し立てで住民負担は発生しない見通し。
■監視カメラで住民に威圧感 組事務所のマンション
 福岡地裁久留米支部が使用差し止めの決定を出した指定暴力団道仁会大平組の事務所は、福岡県久留米市の中心部のマンション一室にある。出入りする組関係者や、ベランダの監視カメラに威圧感を覚える住民も少なくなかった。
 「カメラは玄関付近を向いており住民の出入りも撮影されていたようだ」と、近くに住む70代男性は話す。久留米市では道仁会の分裂や抗争で住民に不安が広がった。現在は沈静化しているものの、40代女性は「最近も若い組員がマンションに出入りしていた。危害を加えられたことはないが…」と言葉少なに話した。
 県暴力追放運動推進センターの代理人を務める高松直史弁護士は「代理訴訟と併せ、費用助成制度が創設されたことで住民が訴えやすくなった」と話す。マンションそばには小学校や公園もある。久留米市の大久保勉市長は「暴力団壊滅に向けた取り組みに弾みをつける行動で、必要な支援は積極的に行いたい」とのコメントを出した。=2019/02/20付 西日本新聞朝刊=https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/488207/

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