警視庁管内体感治安レベル２

首都東京体感治安（２、３日　単位・レベル）
政府の再犯防止策に期待
【治安うんちく】

　政府は昨年、刑に服した人などの現状を分析した「再犯防止推進白書」を閣議決定した。「再犯防止」をテーマにした白書の作成は初めてだという。少年を含めて強盗などの凶悪犯や詐欺などの知能犯に再犯者が多いだけに期待される。
　今回、法務省が初めて作成した「再犯防止推進白書」の表紙は、吉本興業のお笑い芸人・鉄拳さんが担当し、非行に走った少年が地域の人に支えられ、更生していく様子が描かれている。
　白書では、少年院を退院した人や刑に服した人の現状を分析したほか、法務省などが進めるさまざまな再犯防止策を紹介しており、白書は今月中に全国の書店で販売される予定だという。
　警察庁によると平成２９年の少年を含めた刑法犯検挙者数を初犯者と再犯者で比較すると窃盗犯はもとより強盗などの凶悪犯や詐欺などの知能犯に再犯者が多い。
　刑法犯全検挙者数の２１万５００３人のうち初犯者は１１万０２２９人で再犯者は１０万４７７４人。このなかには少年院を退院したり保護観察少年を含まれている。
　ところが罪種別になると逆転している事犯がある。中でも窃盗犯は初犯者５万３６３１人に対して再犯者は５万５６０７人と泥棒癖のある者が多いことが分かる。
　問題は凶悪犯―殺人者は初犯が多いが、強盗は初犯者４８６人に対して再犯者は約３倍にあたる１２１８人もある。
　１０年以上も問題になっている詐欺犯は初犯４０２４人に対して再犯者は５９０４人。これが知能犯全体に影響を与えており、５５８４人に対して再犯者６８３８人と１２００人以上の差をつけている。
　意外なのは「性犯罪」。再犯者が多いのではと思われるがこれは初犯者が多い。初犯者４９２人に対して再犯者は４１８人。数字こそ逆転しているものの半数は再犯者であり、やはり再犯防止策は必要だ。
　東京体感治安は「レベル２（ブルー）」とする。

詐欺天国ニッポン

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