最大規模コカイン115キロ押収の舞台裏 横浜税関「組織が持ち込む?」(28日)産経
記者会見室の入り口には、ブロック状に固められた白い粉が床一面にずらりと並べられていた-。近づくと、洋上を旅する間についたのか、ほこりっぽい臭いが鼻をつく。8月31日、横浜税関が報道陣に公開したのは、横浜港に入港したコンテナ船から発見された大量の違法薬物「コカイン」だった。その量は日本で押収された中で過去最大級の約115キロにも及んだ。長年、捜査に携わってきたベテラン職員が、あの手この手で密輸をたくらむ犯罪者との攻防を明かした。
「14個のリュックサックの中に怪しい塊がいくつも入っている。船員の誰の持ち物でもない。調べてほしい」。日本を代表する港街・横浜に向けて、太平洋を進んでいた外国籍のコンテナ船から、船会社を通じて税関に通報が入ったのは7月29日のことだった。
■白い塊がいくつも…
入港した8月6日、船に乗り込んだ関係者数十人は異様な光景を目の当たりにし、色めき立った。調査部の特別審理官、遠藤弘裕氏(55)が振り返る。
「すでに中身はリュックサックから出され、1カ所に集められた状態だった。事前にどれだけの量かは知らされていなかったので、こんなにあるのかと。粉はビニールで5重にも6重にも梱包(こんぽう)されており、ひと目でリーガル(合法的)なものではないと分かった」
塊は1個約1キロで115個あった。日本におけるコカインの押収量としては、平成25年11月に横須賀市などの海岸に漂着した118キロに次いで過去2番目。末端価格は1グラム約2万円だといい、全て売りさばけば23億円余りに達することになる。
コンテナ船は南米コロンビアを出港し、パナマ、メキシコを経由して横浜港へやってきた。乗組員が船内の点検で、怪しい物体に気付いたのはメキシコを出てからだったという。
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