松橋事件、再審開始が確定 最高裁が特別抗告棄却 (12日)日経
熊本県松橋(まつばせ)町(現宇城市)で1985年に男性(当時59)が殺害された「松橋事件」で殺人罪などに問われ、懲役13年の判決を受けて服役した宮田浩喜さん(85)の再審請求で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は12日までに、検察側の特別抗告を棄却する決定をした。10日付。再審開始を認める判断が確定した。
今後、再審公判が開かれ、殺人罪については無罪が言い渡される公算が大きい。
事件は85年1月に発生。男性を小刀で刺殺したとして逮捕・起訴された宮田さんは捜査段階でいったん犯行を自白したが、一審・熊本地裁の公判中に否認に転じた。他に有力な物証がないなか、捜査段階の自白の取り扱いが公判の焦点となった。同地裁は86年、自白の任意性や信用性を認め、懲役13年の判決を言い渡し、90年に最高裁で確定した。
宮田さん側は2012年に再審請求し、「傷口と小刀の形状が合わない」とする鑑定書を提出。検察側の証拠開示で宮田さんが「小刀に巻き付け、犯行後に燃やした」と供述したシャツの布切れが血の付いていない状態で見つかった。
熊本地裁は16年、「自白には客観的事実との矛盾がある」として再審開始を決定。福岡高裁も地裁決定を支持し、検察側の即時抗告を棄却した。検察側が17年12月、最高裁に特別抗告していた。
落合義和・最高検刑事部長は「決定を厳粛に受けとめ、再審公判において適切に対処したい」とコメントした。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36420350S8A011C1CC1000/
« 空自の緊急発進561回 上半期、対中国機増加(12日)共同 | トップページ | 川口の63歳女性 1110万円詐欺被害(12日)産経 »
「裁判」カテゴリの記事
- 最高裁判事「3分の1を女性に」 夏の交代を前に要望書(6日)朝日(2021.03.06)
- 「避難指示遅れ被ばく」と提訴 福島・飯舘村29人、国と東電に(5日)共同(2021.03.05)
- 名古屋誘拐殺害で懲役30年求刑 「極めて粗暴で残忍」(5日)共同(2021.03.05)
- 元自衛官に無期懲役 2人殺害交番襲撃―強盗殺人罪認めず・富山地裁(5日)時事(2021.03.05)
- 遺体を粗大ごみ扱い…男性殺害の少年に懲役10~15年求刑 弁護側「男性の嫌がらせ、親の虐待が影響」(5日)共同(2021.03.05)
« 空自の緊急発進561回 上半期、対中国機増加(12日)共同 | トップページ | 川口の63歳女性 1110万円詐欺被害(12日)産経 »
コメント