警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(29、30日 単位・レベル)
犯人の前科を公表せよ!
【治安うんちく】
以前に窃盗犯には俗称があると書いたが、例えば埼玉県警が逮捕した窃盗犯を刑事たちは「宅配の佐々木」と呼んでいた。宅配業者の制服を着て盗みを働くからだ。
さらに京王井の頭線の電車内ですりを働いていた60歳の男は「ハコモサのヤス」と呼んでいた。「ハコ」は電車で「モサ」はすりを意味する。これらは、刑事達が泥棒の手口から名付けたもので、それだけ前科があるしたたかな者だ。
昭和の時代は、殺人でも窃盗でも前科がある場合はその数が「前科○犯」などと報道していた。ところが現在は「人権問題」などと言い、過去の前科は公表していない。しかし、前科を書くことにより、犯罪を犯せば「生涯ついてまわる」と教え、次の犯罪を起こさせない抑止力になっていた。
では、何の犯罪に前科が多いかだ。警察庁によると平成29年の刑法犯検挙者19万4860人のうち前科があるのは5万6321人で、前科なしが13万8539人だから、全逮捕者の3分の1は前科者になる。
前科が最も多いのは窃盗犯。平成28年の窃盗犯で9万7164人のうち前科は2万7229人。粗暴犯が4万8094人のうち前科は1万4582人。殺人など凶悪犯は3714人のうち1336人に前科があった。
前科にも1犯から多いのは10犯以上の猛者もいる。ちなみに窃盗犯では1犯が最も多く1万0652人で、2犯が5323人、3犯が3448人と続くが5犯以上が5652人もいる。
その他で5犯以上で多いのは粗暴犯の3221人。さすがに凶悪犯になると少ないがそれでも全検挙者の10分の1にあたる341人が前科者だ。
今、少年犯罪で低年齢化が叫ばれ、さらに再犯率が多くなっている。そして、ネット掲載の事件の削除が多い。ようするに刑に服して罪は償ったので削除を要請してくる。極端な話だが、再犯の危険性の多い人物であっても記録は残らない。抑止なんていうものではないようだ。ここで一言、ネットは削除しても国会図書館など多くの図書館には新聞など印刷物の記録はしっかり残りますよ。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
【5年前のこの日】
http://policestory.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-4188-26.html
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