警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(30、31日 単位・レベル)
自殺対策強化月間も終了
【治安うんちく】 神奈川県座間市のアパートで9人が遺体で見つかった事件は、「死にたい」とSNSでつぶやいた人が事件に巻き込まれるという、まさにネット社会の事件。
産経新聞の警視庁捜査1課担当チーフの女性記者が30日のコラムでこうつぶやいていた。
「SNSを通じた〝つながり〟は、危険を招く事もあれば救いの糸にもなる」ーなるほど、薬にもなるが毒にもなるという訳だ。
こうした自殺者を救うため立ち上がったのが全国13のNPOなどの団体。NHKによると、国から財政的な支援を受けSNSを使った相談を行っているというのだ。
そう言えば今月は自殺対策強化月間。相談員が無料通話アプリ「LINE」で対応しているもので、相談の件数は28日までで919件、半数以上が20代以下だという。
その自殺者数は現在、減少傾向にあるが、一方でネット社会という新たな時代を迎え、さらなる対策が求められる。
ネットを通じての自殺者は平成16年には19件55人が亡くなり同17年には34件91人に増えている。
警察庁によると平成29年に全国で自殺した人は2万1321人。男性が1万4826人で女性が6495人と男性が多い。
この数字は、平成に入り3年の2万1084人に次いで少なかった。年間推移を見ると平成に入ってのピークは11年の3万3048人。10年から23年まで3万人台で推移したが、24年以降は減少している。
年齢別で最も多いのは40代で3668人、50代の3593人、60代の3339人と続き、この年代が全自殺者数の半数を占めている。
原因別で最多は健康問題の1万0778人。これに経済生活問題の3464人、家庭問題の3179人と続く。
職業別で最も多かったのはやはり無職者で1万2280人、次いで被雇用者・勤め人の6432人など。
今年は2月現在で3127人が自殺している。東京が最も多く350人で、埼玉の200人と大阪の177人が続いた。
特に最近はいじめなどによる子供の自殺者が増えている。どんな状況であれ、生きていればなんでもできる。逆境に強い人づくりこそ社会の責務だろう。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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