警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(22、23日 単位・レベル)
事件は時代を反映する
【治安うんちく】
神奈川県座間市のアパートで9人の切断遺体が見つかった事件で、警視庁に逮捕された27歳の男は17歳の高2年の女子生徒をはじめ、男女9人を殺害していた。誘いの手段はツイッター。これまでの調べの供述では金が目的だったとしている。
この事件に接して思いだすのが昭和20年から翌年にかけて8人を殺害した小平義雄事件。この事件は戦前戦後の混乱期の食糧難を利用して女性を誘い次々に殺害したものだが、この時に利用したのが進駐軍の腕章だった。
そして、同じ8人が犠牲になった事件では大久保清連続女性誘拐事件がある。ルパシカを着て「モデルになりませんか」と誘い、昭和45年から46年にかけて17歳から21歳の女性を誘い、強姦して殺害。遺体を埋めて遺棄した事件。取材をしていて遺体発掘現場で何度、泣いたことか。
この3事件、小平事件は進駐軍の腕章を利用した食糧の入手が口述。大久保事件はルパシカを着て女心をくすぐっての犯行。そして座間の事件はネット利用で自殺志願者を巧みに利用した事件。まさにその時代時代に合った〝道具〟が利用されている。事件は時代を反映しているんだと思う。
警察庁によると今年2月現在の殺人の認知件数は149件で前年より6件の増。小平事件のあった昭和20年の年間認知件数は919件と昭和の時代で最も少なかった。
ところが同21年には1791件と急増。以後、同52年まで1000件から2000件台で推移。大久保事件のあった同45年は1986件。
平成に入りさらに減少して同29年は874件。昭和、平成で最も少なかった同28年の816件よりは58件増加したものの昭和20年よりもさらに少なかった。そして今年は2月だが、ちょっと増加傾向を示している。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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