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2017年11月30日 (木)

警視庁管内体感治安レベル2

首都東京体感治安(30、1日 単位・レベル) 
不起訴かな
【治安うんちく】

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 大相撲の横綱日馬富士の貴ノ岩に対する暴行傷害事件。現職横綱の引退騒動まで発展してしまった。
 この問題は暴力事件後に貴乃花親方が鳥取県警に被害届を出したことから始まった。日本の国民的な角界とあって報道が激化。「ビール瓶で殴った」「数十発も殴った」「いや十数発だ」「馬乗りになっていた」…最後には「殴ったのはビール瓶でなくてカラオケのリモコンだった」など、てんでんばらばらの情報が錯綜。これでは警察も苦労するだろう。
 なぜなら、被害者の話の内容を立証するのに現場にいた人物の証言が大事になるからだ。できるだけ真実に近い証言を得るためには、雑音を耳に入れないことが肝心。だから、大きな事件になればなるほど、被害者には口外しないように要望する場合が多い。ところが、今回は、上下関係やモンゴル人社会という特殊な関係が絡んで情報が錯綜したようだ。
 さらに、単なる傷害事件なのに、貴乃花親方の動きを含めて「〝膿〟を出す機会だ」などと角界の内部問題にまで発展し大げさになってしまった。角界と言えども特権社会ではない。
 警察は淡々と処理すれば良い。送致はできると思うが、検察は「引退により社会的な制裁は済んだ」などとして不起訴になる確立が高くなっている。ただでさえ起訴率が低い犯罪なのだ。
 検察資料によると平成26年の数字になるが傷害罪の起訴率は37.2%で前年を2.1ポイント下回るなど年々減少し続けている。
 警察庁によると今年10月現在の傷害の全国の認知件数は1万9688件で検挙率は79.9%。今回の事件を受けた鳥取県警の認知件数は61件で、56件の島根、50件の秋田に次いで47都道府県警察のうち下から3番目。それだけ平和な県警なのに……
 首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。

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