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2017年10月31日 (火)

2017年10月31日 (火)

警視庁管内体感治安レベル2

首都東京体感治安(31、1日 単位・レベル) 
時代の変化を感じる
【治安うんちく】

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 猟奇的な事件が起きてしまった。神奈川県座間市のアパートから9人の遺体が発見された。
 今回の事件はインターネットを利用した犯罪をネットで追跡したうえ防犯カメラという捜査ツールから犯人に到達したものでまさに今の時代を象徴した事件と言えよう。
 事件の始まりは東京・八王子市の23歳の女性の行方不明捜索願いから始まる。女性の兄が自殺志願書き込みのSNSで知り合った男(27)を割り出し、自宅周辺の八王子駅の防犯カメラを調べた結果、2人の姿を確認。さらに小田急線相武台前駅の防犯カメラにも同じ男女が写っていた。こうして割り出した神奈川県座間市の男のアパートを調べたら切断された9人の遺体が見つかったというもの。
 大量殺人事件と言えば昭和51年に発覚した8人の女性が殺害された大久保清連続殺人事件がある。
 さかのぼれば同20年には、8件の婦女暴行殺人の小平事件。23年には青酸化合物を飲ませて11人が殺害された帝銀事件。27年には千葉県小湊市にある「おせんころがし」という断崖で、母子3人が男に殺害された「おせんころがし殺人事件」。後にこの男は千葉や静岡、栃木県内での殺人を含めて8人を殺している。
 さらにさらに同28年には青森県中津軽郡のリンゴ園経営者宅一家9人が殺害された事件など上げればきりがない。
 事件には時代時代の特徴がある。大久保事件はいざなぎ景気で3C時代(車、カラーテレビ、クーラー)の中でファッションなどの流行に憧れる女性に近づいて画家を装ったり車を使うなどして女心を利用した犯罪。小平事件は戦時中の食糧難につけ込んだ卑怯な事件だった。
 そして今回の事件はネット社会という不特定多数、匿名、非対面と言うメリットを逆利用して犯行に及んでいるばかりか、遺体を切り刻み、9人の遺体と同じ部屋で平気で過ごすという極めて残忍で過去に例をみない非人間的な犯罪である。
 さらに、あの平塚八兵衛時代の刑事の勘で稼ぐ「捜査」というよりは、DNAなどの科学捜査や今回のように防犯カメラなどで足どりを追う「調査」から犯人に到達するなど、捜査手法にも大きな時代の変化を感じさせられた事件だった。
 首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。

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