警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(12、13日 単位・レベル)
けん銃使用にもっと勇気を
【治安うんちく】
広島県警の警察官が盗難車を発見、運転していた男を職務質問しようとしたら信号無視を繰り返しながら逃走。このため警察官が威嚇発砲したところ、男は今度は川に飛び込み行方が分からなくなった。運が良かったのか翌日になってその男を発見し公務執行妨害で逮捕することができた。
このニュースに接して思い出した。あれは平成13年8月26日のことだ。東京・世田谷区の三軒茶屋で、グルカナイフの男が暴れていると110番。駆け付けた巡査部長が威嚇発砲しながらも男に背中などを刺され殺害された。それでも巡査部長は死の直前、発射した5発目が男に当たり男も死亡した。
この事件で、当時の国家公安委員長が「警察官はなんのためにけん銃を持っているんだ」とけん銃の使用を容易にできるよう国家公安委員会規則を改正した。
今回の警察官のけん銃使用。男を生きて逮捕できたのが幸いだったが、足を撃つなど逃走できないようなけん銃の使用はできなかったのかと思うと残念だ。
犯人を逮捕するのに、このような苦労があることを国民は理解してほしい。ところで、その逮捕を身柄送致別にみると最も多いのは身柄の不拘束だが、次いで逮捕令状による通常逮捕。そして現行犯逮捕、緊急逮捕と続く。
警察庁によると今年7月現在の検挙者数は減少しているが、当然、送致別の数字も減っている。しかし、各県警によっては増加しているところもある。
現行犯逮捕で増加件数が多かったのは兵庫の+159件、愛知の+46件、埼玉の+39件、福井の+20件、石川の+19件。
緊急逮捕は愛知の+47件、大阪の+33件、埼玉と岡山の+24件。
通常逮捕では兵庫の+183件、愛知の+104件、岐阜の+48件、沖縄の+46件、高知の+41件。
これに対して身柄を拘束しなかったのは北海道の+333件、宮崎の+92件、茨城の+79件、京都の+78件、長崎の+33件と続いた。
今年に入っても誤認逮捕として騒がれている警察もあるが、やはり現行犯逮捕が一番問題がないようだ。当然、起訴率も高い。
国家公安委員会規則の改正の理念は、撃つ勇気を求めているのだ。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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