街の支えで1年 感謝の暴追運動 旧組事務所のケーキ店(17日)西日本
暴力団事務所として長年使われた北九州市八幡西区筒井町の4階建てビルを改装したケーキ店「グランディール・キキ」が、8月で開業から1年を迎えた。ビルの前身を知る業者から改装工事を断られたこと、店を教えても「ああ、あの場所ね」と顔をしかめられたこと…。さまざまな困難をかみしめながら、店主の永田弘一さん(38)は感謝を込めて「お客さんに支えられた1年。暴力のない、明るくにぎやかな街になるよう一役買いたい」と話す。
16日、永田さんは八幡西署の署員とともに街頭に立った。暴力追放キャンペーンに初めて参加。道行く人たちに啓発チラシを配った。「縁を大切にしたい」という思いからだった。
JR黒崎駅近くにあるビルは、2000年から特定危険指定暴力団工藤会系の組事務所として使われていた。黒く細長い外観、監視カメラが近隣住民を威圧した。県警が進める工藤会の壊滅作戦で組長が逮捕され、組は15年に退去。その後空きビルになった。
立地の良さに着目し、所有者と賃貸借契約を結んでケーキ店開業を目指した。改装工事を拒まれたり、法外な金額を示されたりと道のりは険しかったが、熱意をくんでくれる業者も現れた。ビルは優しいクリーム色の外壁に生まれ変わり、組事務所の面影は消えた。
開店は昨年8月2日。一番人気のドーナツ「黒崎ロンド」は「人の輪」の広がりを願って作った。なじみ客は大量に「大人買い」してくれるようになった。八幡西署員からも好評で、1月には署員約70人を前に開業の苦労について話した。
「店をもっと明るく飾って多くの人が訪れる場にしたい。『あの場所』のイメージを少しずつ『ケーキ屋さん』に変えていければ」。そう願い、菓子を焼き続ける。=2017/08/17付 西日本新聞朝刊=http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/351424
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