警視庁管内体感治安レベル2
首都東京体感治安(29、30日 単位・レベル)
警察犬に感動
【治安うんちく】
「けん銃を持っている」の情報で行われた暴力団組員自宅の捜索で、出動した警視庁の警察犬・ムーンロケット号が床下に隠されたけん銃や実弾を発見した。同犬は今年5月にも別の事件の捜査で、公園の地面からけん銃2丁と実弾を見つけていることもあり、このほど警視総監賞を受賞した。
「犬」は日本では古代から攻撃用や防衛用に活用されていた。その時期は垂仁天皇時代とも言われている。臭覚、聴覚などに優れていることから、その後、犯罪捜査に使われるようになった。
警察犬には臭覚を利用して刑事に使える追跡犬と聴覚、視覚、臭覚が要求されて制服警察官に使役する警邏犬に大別される。
アメリカでは泥酔者の発見や迷い子の発見で活躍したと言われており、欧州生まれの警察犬さえおり、欧米だけでなく世界中で活躍している。
あれは昭和60年の12月30日の夜だった。東京・蒲田のコンビニで万引した犯人を追跡したアルバイト店員の慶応大学生が刺殺された。
かねてから警視庁鑑識課員から活躍を聞いていたので、その夜は警察犬の行動から目を離さなかった。案の定、明け方に犯人の住むアパートに到達した。特ダネである。しかし夕刊が無いため元日付の朝刊まで待たなければならない。ところが、夕方に犯人が逮捕され、特ダネにはならなかった。
カメラマンから記者まで30年近くの〝事件屋〟稼業。当時、警察犬担当課員が言っていたことを思い出す。
「警察犬の出動が要請されて深夜に待機部屋に行くと、何頭もの警察犬が自分が行きたいと立ち上がってアピールするんだ。彼らは事件出動が分かるんだよ。連れて行く犬をどれにするか決めるのに心が痛んでね…」
警察犬と捜査員には、こんな絆があり犯人検挙に繋がっているのだと思うと、また別の感動がある。
首都東京体感治安は「レベル2(ブルー)」とする。
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