警視庁管内体感治安レベル２

首都東京体感治安（７、８日　単位・レベル）　
自動車盗の検挙率あがる
【治安うんちく】

　  また広域自動車窃盗団が摘発された。
　昨年５月、栃木県足利市の駐車場でワゴン車１台を盗んだとして２９歳の男と共犯者７人が逮捕されていたが、その後の捜査で８人は広域自動車窃盗団だったことが分かった。平成２６年以降、茨城県や栃木県、群馬県などで１６０台、２億円余りの自動車窃盗を繰り返していた。捜査当局は盗んだ車を解体業者に転売していたとみている。
　広域自動車窃盗団といえば５月に関東から関西の１０都府県で高級乗用車の窃盗を繰り返していた窃盗団が三重県警に逮捕されている。指定暴力団山口組系組幹部らで構成されており、平成２６年３月から今年１月にかけて、ランドクルーザーやレクサスなど約４００台を盗み、被害総額は１５億円以上に上るという。
　このほか４月には２６歳の韓国人と日本人やタイ人の男ら４人が自動車窃盗容疑で逮捕されたが、被害は東京、神奈川など６都県で８３件、約５７００万円にのぼった。
　この自動車盗の検挙率がアップしている。                              
　警察庁によると今年５月現在の自動車盗の認知件数は４３９６件で前年に比べて１００５件の減少。ランキングは大阪の５８７件、千葉の５３７件、愛知の５３６件、茨城の５２６件、神奈川の３４９件の順。
　これに対して検挙率は５０．７％で前年より１４．５ポイントもアップした。平成１４年には２０．４％だったので格段のアップとなった。
　ランキングは秋田と島根の１５０．０％、北海道の１１５．１％、茨城の１０１．９％、そして石川と香川の１００％と続いた。
　逆に低かったのは福島の１０．４％、岐阜の１１．３％、山梨の１３．６％、長野の１４．０％、大阪の１７．７％の順。但し検挙が１件も無かったのは福井と高知。いずれも認知件数が数件と少ないので今後に期待したい。
　それにしても平成１４年には６万２６７３件の認知件数が同２８年には１万１６５５件に減少。今年はさらに減っており、抑止力は恐ろしいほどである。
　首都東京体感治安は「レベル２（ブルー）」とする。